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(書評)錆喰いビスコ2 血迫! 超仙力ケルシンハ

著者:瘤久保慎司



『錆喰い』由来の特異体質を治すべく、宗教国家・島根を訪れたビスコとミロ。だが、そこで謎の老人に不意打ちを食らい、ビスコは胃を奪われてしまう。暴走した錆喰い体質により、心臓にキノコが咲けばビスコの命は……。謎の老人、不死僧正・ケルシンハから胃を奪い返すため、ビスコとミロは、かつて、彼が頂点を極め、裏切られた出雲六塔に挑む……
なんか、ミロが大分、ヤンデレ気味に思えたのは気のせいか?(笑)
冒頭に書いた通り、ケルシンハに異を奪われたビスコ。錆喰いの力で、命そのものは繋ぎとめているものの、その力が暴走して、キノコが咲いてしまえばアウト。それを防ぐためには、定期的に錆を吸い出してもらわねばならない。出雲六塔の僧正の一人で、ケルシンハを追い出した一人であるラスケニーの協力を得て、その弟子であるアムリィに吸い出してもらうことに……となるのだけど……その行為を無茶苦茶に嫌う(笑) いや、ミロが言う通り、ラスケニー、アムリィがどこまで信用できるのか? という問題はある。でも、それをしなければ、っていう状況なのに。しかも、やたらとパウーとくっつくべき、という主張で(笑)
とは言え、今回の敵であるケルシンハの圧倒的な存在感。前巻の敵・黒革は、その権力と、様々な策を弄してビスコを追い詰めていく、良い意味で「憎ったらしい」敵だったわけだけど、今回のケルシンハはそもそもが圧倒的に強い。不意打ちとはいえ、ビスコから胃を奪う。そして、ビスコやミロが待ち受けるにも関わらず、それをもろともせずに六塔の主を殺して回る。勿論、その行く先々でビスコたちとぶつかるのだが、ビスコたちと対等以上に渡り合う。そして……
先に書いたように、ミロは、ビスコの治療などを巡って疑心暗鬼に。その中で描かれるケルシンハとの戦い。その結果……。戦いの迫力と、ミロの自問。それぞれがしっかりと結びついて、の物語そのものが魅力的なのだけど、2巻に入って、錆喰いとは何か? 真言とは何か? というところまで踏み込まれていくのだから申し分なし。
と、同時に、ケルシンハが、そして、ケルシンハを慕う者たちが抱く「不死」へのあこがれ。それに対し、錆喰いの力で「不死」になったビスコの抱く、それとは正反対の想い、というような部分も見どころだろう。不老不死になりたい。逆に、それが孤独で……という種族間とか、そういうものの差異というのは色々な作品でテーマになっているんだけど、この作品においても、目立ちすぎないけど、でも、下敷きとして成り立っている、というのは大事なところなのだろう。
購入してから、かなり積んでいたのだけど、2巻もやっぱり素晴らしい出来。面白かった。

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