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(書評)凪の残響 警視庁捜査一課十一係

著者:麻見和史



年の瀬も迫るお台場のショッピングセンター。そこで相次いで発見されたのは切断された人間の指。賑わう場所での反抗にもかかわらず、手がかりはごくわずか。生体反応のある状況のため、如月塔子と鷹野は被害者救出のために動くが、その被害者の遺体が発見されてしまう。さらに犯人は、ネット上に遺体を投稿して……
シリーズ第11作。
今回は、「指切り魔」を名乗る存在との対決。
遺体の近くに謎のメッセージを残したり、はたまた、ネットで犯行声明を行ったり、とそこを切り取ると、猟奇殺人犯という印象になる「指切り魔」。お台場付近の埋め立て地で次々と発見される切断された指。そして、その指の持ち主の遺体。なぜ、犯人は、指を切断するのか? そして、その中で浮かび上がるのは、被害者たちのつながり。
最初の事件は女性。次の事件は男性。犯人視点のシーンが挿入されるため、何らかのつながりがあるのは明らか。では、それは何なのか? やがて現れてくる「トルク」なる存在。何やら、犯罪行為をしていたらしい、というが、しかし……?
そんなつながりを辿りつつ、なかなかたどり着けないもどかしさ。そして、その中で気づくのは、犯行場所の中の僅かな空白。これは一体、何なのか? だんだんと広がっていく人間関係。その中で、指を切る意味。犯行場所の意味へと結びついていく様が面白かった。
ただ……分量の問題もあるんだろうけど、だからこそ、もうちょっと被害者側の事情とかの掘り下げをしてほしかった、と思う点も。犯人の行動とかにも影響しているのだけど、正直、二人が殺害された、という時点で犯人の残りの標的は警戒するんじゃないだろうか? それでも、というのは……。もうちょっと被害者側の掘り下げとかがしっかりとすれば、そういうところの不自然さが解消されたと思うだけに、ちょっと勿体ない、と感じたりもする。
それと……ラストシーンの如月さん、いくらなんでもソレはない!(笑)

No.4969

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