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自意識過剰探偵の事件簿

著者:真摯夜紳士



探偵を志す自意識過剰な女子高生・雲雀野八雲。日常の何でもないことまで事件扱いにしてしまう彼女の幼馴染の明義は、周囲へのフォローをしながら、彼女の助手役を務めていた。夏休みを目前に控えたある日、陸上部の次期主将候補の2人が、体育倉庫に一晩、監禁される、という事件が起こって……(『体育倉庫監禁事件』)
など、2編を収録。
ああ、こういうタイプの作品か。1編目の中盤まで読んで、方向性がわかった。
とりあえず1編目は、というと冒頭に書いたものが事件の概要。時期主将候補の二人は正反対の性格。一方は、周囲に慕われるが、抜けたところもある人物。もう一人は、冷静沈着で常に正論でズバッと物事を言う人物。どちらが優れていて、どちらが劣っている、というようなことではない。しかし、興味を覚えた八雲は、いきなり関係者に「犯人はあなただ!」というような形で言い出して……
勿論、そんなことをしだすと周囲は大混乱に陥るわけだから、と明義は真相を考え、表沙汰にならないよう方策を考えて……。その辺りで方向性っていうのは明らかになっていくわけ。ただ、その中で、じゃあ、この二人の関係性は? そんなことが掘り下げられるのが2編目の『恋文発覚事件』。
明義の机の中に、手紙が。そこには、暗号と、「彼女について」という文言が……
勿論、その手紙を入れたのは誰なのか? 暗号の意味は? というのがあるけど、そこでクローズアップされるのは、明義と八雲の関係性。中学時代、柔道で好成績を上げていた彼女は、自分の元に来るべきだ、という送り主の柔道部主将。そんな相手を前に……。関係性が壊れたくない、という明義の思い、というのが凝縮されている。
もっとも、なぜ八雲が探偵を、という点についてはちょっと触れられるだけ。そして、そもそも作中で描かれるように、八雲の「探偵」としの資質にも色々と疑問が残るところ。その辺り、明義が何を考えているのだろう? その辺りは、続編に期待、かな?

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