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異世界行けない委員会

著者:更伊俊介



昨今、異世界からの過剰な召喚が世間を騒がせている。元々は、世界を救ってもらうため、だった召喚のハードルが下がりまくり、ゴミ捨てをして、とか、そんなものまで……。そんな事態に、貴重な人材流出を恐れる政府はついに対策チームを結成する。だが、そのチームのエースとして、異世界償還を妨害する鷹広は、実は、自分が異世界に旅立とうと画策していて……
いや、この設定、大好き。
目の前で親友が異世界に召喚されてしまい、戻ってこない、という経験を持つ鷹広。しかし、その時に感じたのは、親友を喪った……という以上に、「なんで俺じゃないんだ!」という想い。異世界が良い世界なのか? というのはある。けれども、それでも何でも良いから、異世界へ行ってみたい! まずはそれだけ。だからこそ、それを妨害する組織に入り、隙あらば……
そんなチームの面々。異世界からやってきた謎の生物(?)のポチ。異世界に何度も召喚され、そのたびにそこを救ってきたが、だからこそ異世界が嫌になった本多。そして、異世界に強い恨みを持つ後輩・歩理。
異世界へ何度も誘われるが……の中から、殆ど嫌がらせになっている本多に対する召喚とか、はたまた、毒舌キャラの歩理に振り回されるところ。はたまた、スライムっぽいんだけど、何か可愛げがあるポチ……と、キャラクターや、そこでの出来事が、しょーもないんだけど、そのしょーもなさ、っていうのが一つの味になっている、っていうのは素直に楽しい。
そして、そんなやりとりを重ねる中で舞い込んだ、歌姫・ライラの護衛と、そこに現れた鷹広の元親友の狙うこと……
はっきり言って、読み終わって、やっぱり話的には「しょーもな!」って感じ。でも、そのしょーもなさこそが楽しいのだ。異世界に行きたいのに、何だかんだで行くことが出来ない、という鷹広についてのオチとか、そういうのも「お約束をしっかりとわかっている」という感じだし、そこに至るまでのテンポも良い。
表紙に描かれている歩理が、あまりヒロインとしての存在感を示してはいないような気がするが……それはどーでも良いか……

No.4997

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