著者:あざの耕平


東京の人々に紛れ、ひそかに存在する吸血鬼たち。彼らは六本木や新宿で、闇に紛れ、強大な長の統率の元で社会を形成している。そんな「変化のない時間」を過ごし得来た彼らに異変が……。池袋のまとめ役の失踪。そんな中、一人の少女・遠夜がそのまとめ役・シャムの「子」だという十二の元を訪れて……
あとがきで、完全に趣味で書いた作品、という風に書かれているのだけど、「なるほどね」という感じがする。
粗筋に記した通り、物語の前提として、東京にはひっそりと吸血鬼たちが住んでいる。彼らは、それぞれの長を中心にしてコミュニティを作り暮らしている。勿論、それぞれの間で小さな抗争などもしたりして……。そんなコミニティのまとめ役であったのが、白猫ことシャミ。そのシャミが失踪して……
シャミはどうなったのか? 彼を探している「生きている少女」である遠夜は何なのか? そして、シャミの不在をついて動き出す各勢力たち。「死んでいる」からこその、戦い方。それぞれの長たちの存在感。組織の在り方の違い。そういったものの違いが印象的で、次々に出てくる各勢力の長たち、というのがすごく楽しかった。そして、そんな各勢力の長達のまとめ役であるシャミは、一体、何を狙っているのか?
まぁ、シャミが狙っていたこと、って何となく予想できるような気がしないでもない。
冒頭にも書いたように、彼らは基本的に「変化がない」。そんな状態の中、文字通り、猫のようにつかみどころがないシャミは何をしようとしていたのか? というと……って感じなので。ただ、そういう人物だからこそ、一つの顔役としての存在感を放っていたのだろうし、また、その「子」である十二が、そんなシャミに振り回されるのを……っていうのもわかる気がする。
かなり独特な感じで進んでいく物語ではあるんだけど、著者がすごく楽しみながら書いたのだろうな、というのがよくわかった。
No.5064

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
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東京の人々に紛れ、ひそかに存在する吸血鬼たち。彼らは六本木や新宿で、闇に紛れ、強大な長の統率の元で社会を形成している。そんな「変化のない時間」を過ごし得来た彼らに異変が……。池袋のまとめ役の失踪。そんな中、一人の少女・遠夜がそのまとめ役・シャムの「子」だという十二の元を訪れて……
あとがきで、完全に趣味で書いた作品、という風に書かれているのだけど、「なるほどね」という感じがする。
粗筋に記した通り、物語の前提として、東京にはひっそりと吸血鬼たちが住んでいる。彼らは、それぞれの長を中心にしてコミュニティを作り暮らしている。勿論、それぞれの間で小さな抗争などもしたりして……。そんなコミニティのまとめ役であったのが、白猫ことシャミ。そのシャミが失踪して……
シャミはどうなったのか? 彼を探している「生きている少女」である遠夜は何なのか? そして、シャミの不在をついて動き出す各勢力たち。「死んでいる」からこその、戦い方。それぞれの長たちの存在感。組織の在り方の違い。そういったものの違いが印象的で、次々に出てくる各勢力の長たち、というのがすごく楽しかった。そして、そんな各勢力の長達のまとめ役であるシャミは、一体、何を狙っているのか?
まぁ、シャミが狙っていたこと、って何となく予想できるような気がしないでもない。
冒頭にも書いたように、彼らは基本的に「変化がない」。そんな状態の中、文字通り、猫のようにつかみどころがないシャミは何をしようとしていたのか? というと……って感じなので。ただ、そういう人物だからこそ、一つの顔役としての存在感を放っていたのだろうし、また、その「子」である十二が、そんなシャミに振り回されるのを……っていうのもわかる気がする。
かなり独特な感じで進んでいく物語ではあるんだけど、著者がすごく楽しみながら書いたのだろうな、というのがよくわかった。
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