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廻る学園と、先輩と僕 Simple Life3

著者:九曜



学期末テストが終わり、夏休み。学園祭に向けての準備も始まり、慌ただしい日々に負われる那智の前に、中学生の少女・宇佐美奈津が現れる。学校見学に来た、という奈津の案内をした那智だが、なぜか彼女に「お兄様」と懐かれてしまう。そんな奈津の行動にやきもちを焼いた司は、思わず、那智と自分が付き合っていることをバラしてしまい……
シリーズ完結編。
テンポが良い……というか、ちょっと急展開だったかな?
夏休み、奈津の妨害もありつつも、司とのデートを重ねる序盤。しかし、奈津の存在に思わず……。そこから始まる、司に思いを寄せている男子陣の嫌がらせ。そんなときに判明する奈津の正体と、那智自身に関する問題。そんなとき……と展開していく。
司を想っていて、嫌がらせをする男性陣……以外は基本的に悪人がいない、というか……。そういう状況で、でも、それぞれの思いがあるがゆえに面倒くさいことになっていく。物語の売りとでも言うべき、非常にまっすぐな那智というキャラクター。そんな那智にぞっこんで、やきもち焼きまくりの司。そのやりとりの楽しさとか、そういうのは相変わらず。そして、それが最後まで貫き通されてのハッピーエンドは良かった。
ただ……やっぱり、詰め込みすぎなんだよな……
こういうと何だけど、那智と司の関係性が明らかになっての騒動。那智を巡ってのアレコレ……それぞれって、書こうと思えば1巻分くらいに膨らませることが出来るんじゃないだろうか? それを詰め込んだ結果、伏線とかなくて、唐突に……っていう感じになってしまった印象がどうしても残る。ちょっと勿体ないな、という印象が残る。

No.5076

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