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やがて恋するヴィヴィ・レイン7

著者;犬村小六



ついに起動したワールド・トリガー。エデン、グレイスランド、ジュデッカ。三界を隔てた壁の消失が迫り、エデン評議会はグレイスランドへの爆撃を決断する。その頃、ジェミニ説得に向かったファニアは、グレゴリオの奸計によって窮地に陥る。一方のジェミニも、ルカを喪失したことで心身に変調をきたしていて……
シリーズ完結編。
うわ、そういう形で終わるのか!
ジェミニの説得に向かったファニアと別れたルカとヴィヴィは、潜伏のための共同生活を開始。家事が壊滅的だったりするヴィヴィと、その世話までもしなければならないルカ。互いに憎まれ口を叩きながらも、色々なやりとりでその気持ちは繋がっていく。ある意味では平和な時間と言える。最終的に出撃することになるわけだけど……
そんなこんなの一方で、グレイスランドの在り方を決める頂点の面々。ルカを裏切者とののしりながら、その死ということで目指すものを失ってしまったジェミニ。そんな彼の前に現れたのは、「共和国」の代表となったファニア。ファニアの存在が、喪失感に苛まれたジェミニの心に再びの火をつける。
最終巻ということもあって、どんどん死んでいくのだけど、ルカにその後を託されながら、自らのふがいなさ故に窮地に陥らせてしまったカミーユの最後のけじめ。ファニアという存在を得ることで、再び、その心に火をつけ、そのままに最期を迎えることになるジェミニ。そんな人々からの想いを受け継いで、「共和国」の代表として国を引っ張るファニアと、ファニアへの想いを抱いたままジェミニの後始末をすることになるヴラドレン。それぞれの生きざま、というのを見せつけられる。そして、最後の最後に、戦いへと赴くルカとヴィヴィ……
一度、外れてしまった歯車が再び噛みあうことがない。それを感じさせるルカとファニアの関係性。なんか、ルカだけちゃっかり……って気がしないでもないのだけど、エピローグで語られる部分も含めて彼らの「生きざま」の物語だったということなのだろう。
物語全体を見通すと、終盤、三界というのがいきなりクローズアップされて……で、多少、詰め込んだ、という感じがないではない。でも、それを含めても、ルカと、その配下となっていく武将たち。運命に翻弄された面々。彼らの生きざまというのはしっかりと描かれていたことは間違いない事実。
勿論、架空の物語なのは確かなのだけど、読み終わると歴史モノとか、そういうものを読み終えたような余韻が残る。

No.5082

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