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フーガはユーガ

著者:伊坂幸太郎



常盤優我はファミレスで語りだす。双子の弟・風我のこと。決して、幸せとは言えなかった子供時代のこと。そして、二人の特別な「アレ」のことを……
なんか、中盤までと終盤で、全く話の印象が異なる作品だったな、という印象。
物語の途中までは、主人公である優我が、自分の過去のこと。その特殊能力について語る形で進んでいく。
暴力的で、気にくわないと子供である二人に暴力を振るうロクデナシの父親の下で育った優我。そんなある日、二人は気づいてしまう。年に一度、誕生日の日に、2時間ごとに、それぞれが入れ替わる(瞬間移動する)という能力を持っていることに。最初は驚き、戸惑う二人。だが、そのやり方などを学んでいって……
学校内でいじめにあっている少年を助ける(ただし、正義感から、というよりは、イジメを行っている側の態度が気にくわない、という理由で) 風我の恋人が、家庭で虐待を受けている、というのを知り、それを助けようとしての奮闘。さらに……
どちらかというと、優我の方は、心優しいタイプ。一方で、風我の方は、自分の信念などがあって、というタイプ。勉強が得意、運動が得意、と言った違いもあるのだけど、喧嘩などをせず、互いに「自分だ」というくらいに仲が良い。それは色々と道が変わっていったとしても……。だが、そんな中で、過去の話が終わって……
そこまでも、物語の背景のように、街で起こっている事件であるとか、そういうものが出てきていたのだけど、そこが一気にクローズアップ。さらに、それまで優我の一人称だった物語に、突如、ある人物が参加してきて……。ひっくり返し、と言えば確かにそうなのだけど、ちょっと急展開過ぎてちょっと戸惑った、という感の方が強く出たように感じる。
何らかの形でまとめる必要はあったのだろうけど、個人的には中盤までの、一種の冒険譚みたいな話で進めてほしかったな、という風に感じた。ラストシーンは綺麗なんだけどね。

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