FC2ブログ

君に死にたもう流星群2

著者:松山剛



8年前の世界へとタイムトリップし、天野河星乃を悪意エウロパから救った平野大地。だが、過去を改変した結果、結ばれるはずだった親友たちの運命が分岐してしまう。医者になるはずだった涼介は、高校生活に意味を見いだせず、退学をしたいと言い出す。その一方、エウロパについて調べる大地は、星乃のなりすましSNSアカウントを発見して……
ということで、第2巻は、涼介についての話と、エウロパとは何か、という部分がメイン。その中でも、エウロパの方が、かな?
星乃の母親が殺された第1の事件。そして、星乃自身が狙われた前回の事件。その事件を巡ってのWEBサイトでのやりとり。星乃の両親を巡るやり取りの中から、その場での勢いが……という形で説明されているのだが、その中に明らかに犯人となった者を煽り、誘導している存在がいる。一方で、星乃のなりすましSNSと、本物の星乃のやりとり。さらに、人工衛星の消失騒ぎと、その中で表舞台に立ってきた六星衛一という存在。それらから導き出されるのは、何者かの意思が介在している、ということ。
一方で、何をしようとも退学する、という決意が揺るがない涼介。彼はこのまま退学してしまうのか……
結構、エウロパを巡ってのアレコレで、常に緊迫感溢れる展開になっており、その一方での涼介のアレコレで未来改編と言うものの厄介さを垣間見せる。両者のバランスがすごくよくて、どんどん引き込まれる、っていうのを何よりも感じた。
そして、その未来改編なんだけど、この部分っていうのも、大地が言われた「えいっ! と飛び込んでしまえ」という部分にも繋がっているんじゃないか、と思う。そもそもの「星乃の運命を変える」っていうのが重大な未来改編。それをすることで本来の運命とは違う運命になる人というのは沢山出るはず。では、その他の部分ではどうなのか?
そりゃ、涼介は高校時代は勉強も出来なくて……だったのが、将来、医師になり、しかも、デザイナーとして成功した伊万里と……というのを知っているからそれを守らねば、という気持ちになるのは当然のこと。でも、それはそれである種のエゴだ、という気もするし、もしかしたら、他の「幸せな」未来だってあるのかもしれない。そういう風に考えていくと、とどうしても思ってしまった。
今後も、未来改編とエウロパ関連から、テロへ……という部分が両輪として機能していくのではないかと思うのだけど、そこに、大地自身の気質というか、そういうものの変化とか、そういうものも絡んでいくのだろうな、というのを意識せざるを得なかった。

No.5093

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。

スポンサーサイト



COMMENT 0