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異世界でタコ焼き屋はじめたけど、わりと簡単につぶれた

著者:七色春日



河川敷で生活する平助。転移した異世界で、たこ焼き屋を開業し、一山を当てたものの、「タコが嫌い」という王女の一言により、その事業は破綻してしまった。ホームレス生活のある日、かつて拾った奴隷であり、現在はバーガー屋を経営するサーファイアと再会し……
何となくタイトルに惹かれて手に取った書。おいらのHNは……(阿呆)
とりあえず、サーファイアさん、とりあえず、窮地に陥ったら犯罪方面の計画を立てるのはいかがなものかと……
物語としては、かつて奴隷として拾ったサーファイアと再会した平助。そこで知ったのはサーファイアの経営するバーガーショップが窮地に立たされている、ということ。貴族の経営するバーガーショップが、その資金力にモノを言わせて攻勢をかけ、売り上げは激減。このままでは……。さらに、そのショップについて調べると、貧民を無茶苦茶な形で働かせていることを知る。そのため、店の存続をかけたイベントでの対決をすることになって……
異世界転生とか、そういう作品って、主人公が圧倒的な力を持っていて、その力で無双していく、というような話が多いのだけど、この作品の場合、現代日本の知識、というのはあるけど、じゃあ、それで圧倒的になるわけじゃない、っていうのがポイントなのだと思う。そもそものスタート地点からして、「たこ焼き」という新たな料理で一山当てたけど、王族という権力者の逆鱗に触れておじゃん。しかも、本編が始まってのバーガーショップの話にしても、資金力では当然に負けるし、そこまで奇抜なアイデアがあるわけではなくて……という部分で、設定の印象に反して、地に足のついたやり方になっている、というのが好印象。さらに言えば、その中で、王位継承権争いなどにも巻き込まれていくわけだし。そういう部分を含めて「世知辛い」という帯の言葉はその通りだと思う。
基本的には、ギャグ多めではある。あるんだけど、決して一流とは言えない平助の(時には外道な場合も含めた)ちょっとした策などもありつつ、でも、基本的には、相手に料理を楽しんでもらいたい、という想いというのも一貫している。そういう意味では、凄く気持ちの良い読後感を得られた。これも長所と言えるだろう。
派手さはないけど、しっかりと読ませる作品だと思う。

No.5144

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