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犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー 探偵AI2

著者:早坂吝



人工知能探偵・相以の推理力に大敗を喫した以相。復讐に燃える彼女は、人間の知能を増幅させ、完璧な共犯者を作り、相以へと挑戦状をたたきつける。ゴムボートで漂着した死体。密室で殺された漁協長。首相公邸での密室殺人。それらは、以相の仕掛けたトリックの導火線で……
シリーズ第2作。
前作は、どちらかというと、AIについての解説本みたいな印象も残ったのだけど(例えば、フレーム問題とか、そういう部分の解説などの方が印象に残った)、本作は、長編と言うこともあり、そういう部分は薄れた印象。それだけ、AIである相以、以相が成長した、ということもあるのかな?
とにかく、物語の舞台は非常に広大。何しろ、韓国、対馬、壱岐、東京と、非常に広い範囲で起こる殺人。しかし、その関係者は、前作にも大いに関わった右龍総理と、その息子たち。そういう意味では、舞台は幅広いのに、なんか、凄く狭い範囲の事件という妙な設定。それが、この作品の特徴であり、著者の匙加減と言ったところなのかな?
ぶっちゃけ……
相以、以相の対決というよりも、右龍家の話の方が印象に残ったり。女性総理となった、右龍総理。その息子である三つ子には、それぞれ、行政、司法、立法という名が与えられ、それぞれが、その道に進むように競い合って育てられた。しかし、その中で……。ある意味ではスパルタ。でも、その中で培われた劣等感と、母に対する想い。作中でも色々と酷い言われようをしているのだけど、そういうのが絶対に出来るよね。そして、それを拗らせた結果の結末……。舞台を広げたことによるアリバイトリックは十分に考えられているのだけど、それよりも、その人物のキャラクターが前作より強化された結果という結末ばかりが印象に残った。

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COMMENT 1

菱沼裕介  2019, 10. 05 [Sat] 15:40

読ませていただきました。

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