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猫河原家の人びと 探偵一家、ハワイ謎解きリゾート

著者:青柳碧人



事件と聞くと興奮する推理好き一家の猫河原家。そんなヘンテコな一家から離れたいと願う末っ子の友紀。彼女の元へ入ったのは、ハワイ留学の話。ベンチャー企業が留学支援会社と提携したその募集に合格すると、費用は全額、会社もちで留学できるという。無理だと思いつつ、説明会へと向かった友紀だったが……
から始まる連作長編。シリーズ第2作。
前作で、推理そのものというよりも、キャラクター小説として楽しむべき作品だろうな、ということを理解したので、そのつもりで読んだら、まさしくその通りという感じで、今回は前作よりも素直に楽しめたように思う。
冒頭の粗筋で書いたのが、第1話。友紀がベンチャー企業へと行ったところ、その企業の人びとは所謂「意識高い系」の人びとばかり。何でもかんでも横文字にしたがり、自分磨きだ、自分磨きだ、ばかり。うん、友紀じゃないけど、鬱陶しい!(笑) そんな会社で殺人事件が起こり、しかも、社員らが書いている匿名掲示板では……。最初から最後まで、「鬱陶しい」がネタの話に笑った。トリックとか、そういうのはちょっと無理があるけど。
で、そのキャラクター小説っぷりが大いに発揮されたのが、3話、4話のハワイの話かな? 短期間の留学とはいえ、ハワイへと来た友紀。しかし、授業には全くついていけない。そんな現地の学校で知り合ったのが、龍一。口は悪いが、何だかんだと面倒見がよく、家族との折り合いが悪い。そんな龍一と共に行動をすることになった中、殺人事件が発生。しかも、現場には龍一の使っている限定モデルのサングラスが落ちていて……。龍一は、犯人じゃない、と友紀は、龍一と共に逃亡しながら犯人を探ることになって……
謎解きがメインではあるんだけど、友紀の、龍一に対するほのかな想いとか、信頼とか、そういう部分が主になってのアレコレが楽しかった。結局、物語が終わる時には……であるとしても。
……と、ここまで書いてきて、ふと気づいたのは、前作よりもすんなりと楽しめたのは、キャラクター小説として読んだから、というのもあるのだけど、同時に、前作のような家族捜査会議とでも言うような推理合戦(?)が少なめなのも大きい気がした。なぜか家族も同行はしているのだけど、前作のように、事件が起こると全員が名推理(迷推理?)を披露しあって……っていうのが少ない分、冗長さみたいなのを感じなかった、というのも大きいような気がする。

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COMMENT 1

古川烈  2019, 10. 07 [Mon] 12:21

拝読しました

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