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太陽のシズク

著者:三田千恵



死に至る病「宝石病」。それを抱えた理奈は海の見える高校へと転校した。不安と焦燥を抱えながらも、残された時間で「素晴らしい青春」を送ろうと頑張る彼女は、運命の恋人と無二の親友と出会い……
くぅ……、騙された!
物語は1年間の話を、理奈、そして、その恋人である翔太の視点で綴られていく。
冒頭に書いたように、理奈は、宝石病という病を抱えている。手術をすれば、それを取り除くことも可能だが、火事で父を亡くし、母は女手一つで、自分だけでなく弟たちを育てており、これ以上の負担を強いるわけには行かない。そして、自分が死んだあと、「宝石」として家族に貢献することが出来る。ならば、手術をせずに……。そんな「最期の」時間を最高のものにするために……
そこはわからないでもない。でも、冒頭の出会いから、ショウちゃんと付き合うことになって……ところから、結構、無理をしていないか? と言う気もする。そして、そんな一方で、翔太は、恋人と同じ大学に通うため、に背伸びした大学への受験勉強に励み……
この二つのパートの関係性については、多分、こうだろうな、というところがあったのだけど、その上でもう一段階あった仕掛けにはしっかりと騙された。……まぁ、プロローグを考えると、会っているような気もするけど、でも……ってところがあるし。
ただ、理奈の側のエピソード。「他人のために」と「自分のために」の部分。これは、結構、考えさせられる。「情けは人の為ならず」っていう諺に近いものがあると思うのだけど、ただ、そうはっきりと行くか? とも思うし。これは互いが、互いを想いあっていて、じゃないと……
プロローグで語られた理奈側の「ハッピーエンドだ」って、そういうところも含めて、なんだろうな。

No.5295

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