FC2ブログ

左遷捜査3 三つの殺人

著者:翔田寛



刑務作業中の事故で病院へと護送中の受刑者が逃亡した。逃亡した暴力団員・国生を追うことになった目崎と棟方だったが、その中で、棟方の捜査は明らかに暴走していく。そして、その事件には、目崎の父も関わっていて……
シリーズ最終作。
正直、ちょっと忙しかったかな? と言う感じが残る。
物語としては、冒頭に書いたような形で、6年前、殺人未遂で逮捕され、収監中の暴力団員・国生が逃亡。懲役8年という中、もう少しいれば、と言う中での逃亡は、国生が所属していた組の関係者にとっても思わぬこと。ところが、そんな中で、その組の幹部の一人が独自に、国生について調べ始めている、ということが判明する。そんな中、暴走しはじめる棟方。さらに、目崎の父が死亡した15年前の事件も関わっていることが判明していって……
現在、6年前、そして、5年前。3つの時代が錯綜して、という構成は、著者の得意とするところ。その通り、過去のパートなどを挿入しながら展開していく。
目崎の父が殺されながら、なぜか黙殺されてしまった15年前。優秀な捜査官であった棟方が日陰者になってしまったきっかけとなる6年前。そこに関わっているという国生ら、暴力団員達。そして、その中で見え隠れする、警察内部でのアレコレ……
かなり詰め込まれていて、それ自体の読みごたえは十分にある。単純な事件ではなくて、警察内での権力争いであるとか、そういうものまで関わってくるわけだし。ただ、その一方で、なんか、一気に表に表出しすぎかな? とも思える。目崎は殉職した刑事の息子。棟方は、優秀だったが、現在は……。そういう過去とかは、これまでのシリーズの中で出てきていたし。でも、具体的な話とかは、ここまでほとんど出ていない中で、文庫で300頁余りの中に、それをすべて詰め込んだために、どうしても……っていう感じがするんだよな。
いや、決して悪い作品ではないのだけど、シリーズを通しての掘り下げとか、そういうのを、と思ってしまうのだ。そこが引っかかった、というか……
いや、多分……
目崎、棟方コンビのアレコレを、もっと読みたかった、っていうのが大きいのかな? という部分によるのかも……

No.5354

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。


スポンサーサイト



COMMENT 0