著者;小林湖底


「……ふぇ? な、なに?」 引きこもり少女テラコマリこと、コマリが目覚めると、なぜか帝国の将軍に大抜擢されていた! しかも、コマリが率いることになったのは、訳アリの者ばかりが集まった荒くれ舞台。実は弱い、とバレれば、すぐに下剋上されてしまう、という中でコマリは……
第11回GA文庫大賞・優秀賞受賞作。
かなり前後半でカラーが異なるな……
冒頭に書いたような形で物語が開始。荒くれたちしかいない中、血を吸うことが出来ず、全く力のないコマリはその将軍の座に相応しくない存在。しかし、彼女をサポートするメイドのヴィルは、ハッタリと彼女自身の圧倒的な力によって、最強の将軍・コマリをでっちあげていく。
と書くと、何か真面目な話っぽく見えるのだけど、コマリは基本的に将軍などではなく、引きこもって小説家になりたいという少女。そして、メイドのヴィルは、何かにつけコマリの下着を欲しがったりとか言う変態。さらに、ワケありばかり、という隊員たちも、ただの荒くれ、というよりも変態とか、そんなのばっかり。
黒歴史なポエムで、コマリを脅して仕事をさせようとする、とか、実力を示すための決闘場に罠を仕掛けまくって何もしないコマリが勝利を収めたり、はたまた、コマリが制御できなかった竜が激突した先に、下剋上を狙う部下がいて勝ったことになったり……。「どうしてこうなった……?」という帯のコメントの形になっていく様が楽しい。
そして、そんな中、コマリを狙う存在が現れる。ここから一気にシリアスモードへ……。
コマリ自身が記憶していない過去の出来事。コマリが引きこもるようになった理由。変態ではあるけど、コマリに尽くしてくれるヴィルの正体……。そんなヴィルが危機に陥って……
物語として、特に新人賞応募作品だから、一つ、区切りをつけるためにも、そういうのは必要だろうっていうのはわかる。わかるし、ハッタリそのものだけど、でも、何だかんだで隊員たちも慕って……と言う部分は良い。ただ、そこまでギャグ一辺倒だった話が、急にシリアス一辺倒になるのはちょっと戸惑いを覚えた。まとまるにしても、もっとゲスだったりとかで良いのよ? と……
まぁ、小説とかを書いたことがない自分がえらそーに言うことじゃないけど、この辺りの匙加減って難しいと思うし、仕方がないのかな? と。変態やロクデナシとかの部隊の活躍(?)をもっと読みたい、っていう気分になったのは間違いないところ。
No.5378

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
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「……ふぇ? な、なに?」 引きこもり少女テラコマリこと、コマリが目覚めると、なぜか帝国の将軍に大抜擢されていた! しかも、コマリが率いることになったのは、訳アリの者ばかりが集まった荒くれ舞台。実は弱い、とバレれば、すぐに下剋上されてしまう、という中でコマリは……
第11回GA文庫大賞・優秀賞受賞作。
かなり前後半でカラーが異なるな……
冒頭に書いたような形で物語が開始。荒くれたちしかいない中、血を吸うことが出来ず、全く力のないコマリはその将軍の座に相応しくない存在。しかし、彼女をサポートするメイドのヴィルは、ハッタリと彼女自身の圧倒的な力によって、最強の将軍・コマリをでっちあげていく。
と書くと、何か真面目な話っぽく見えるのだけど、コマリは基本的に将軍などではなく、引きこもって小説家になりたいという少女。そして、メイドのヴィルは、何かにつけコマリの下着を欲しがったりとか言う変態。さらに、ワケありばかり、という隊員たちも、ただの荒くれ、というよりも変態とか、そんなのばっかり。
黒歴史なポエムで、コマリを脅して仕事をさせようとする、とか、実力を示すための決闘場に罠を仕掛けまくって何もしないコマリが勝利を収めたり、はたまた、コマリが制御できなかった竜が激突した先に、下剋上を狙う部下がいて勝ったことになったり……。「どうしてこうなった……?」という帯のコメントの形になっていく様が楽しい。
そして、そんな中、コマリを狙う存在が現れる。ここから一気にシリアスモードへ……。
コマリ自身が記憶していない過去の出来事。コマリが引きこもるようになった理由。変態ではあるけど、コマリに尽くしてくれるヴィルの正体……。そんなヴィルが危機に陥って……
物語として、特に新人賞応募作品だから、一つ、区切りをつけるためにも、そういうのは必要だろうっていうのはわかる。わかるし、ハッタリそのものだけど、でも、何だかんだで隊員たちも慕って……と言う部分は良い。ただ、そこまでギャグ一辺倒だった話が、急にシリアス一辺倒になるのはちょっと戸惑いを覚えた。まとまるにしても、もっとゲスだったりとかで良いのよ? と……
まぁ、小説とかを書いたことがない自分がえらそーに言うことじゃないけど、この辺りの匙加減って難しいと思うし、仕方がないのかな? と。変態やロクデナシとかの部隊の活躍(?)をもっと読みたい、っていう気分になったのは間違いないところ。
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