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ストロボライト ×1捜査官・青山愛梨

著者:梶永正史



佃島で一人の男性の遺体が発見された。捜査本部に合流した警視庁捜査一課の青山愛梨がコンビを組むことになったのは、またしても元義父の吉澤。さらに、以前の事件で協力した精神科医・渋谷も合流し、早くも波乱含みの状況に。そんな中、唯一の目撃者となる成田が発見されるが彼はレビー小体型認知症を患っていて……
シリーズ第2作。
前後半で大分、スピード感が変わる話。
冒頭に書いたように、出入口の限られた深夜の佃島で発生した殺人。目撃者は成田だけ。その証言をもとに似顔絵が作られるものの、レビー小体型認知症による「幻視」の影響もあり、本当かどうかはわからない。そして、その似顔絵は、現在、疑惑の中にいる政治家。そして、被害者は、その政治家とも懇意にしていたコンサルタント……
前半は、その成田の証言が正しいのか? もし、「幻視」だとしたら一体何が引き金になったのか? 記憶が失われているわけではない。ただ、それを引き出すための回路に混乱が生じている状態。そして、何かの鍵によって、「幻視」が生まれてしまう。その鍵は何なのか? 渋谷によるカウンセリングなどを中心に、そんなところがじっくりと描かれていく。そして、その突破口にするため、その政治家と成田を面会させることになるが……
ここから一気に物語が急展開。成田の証言は偽証だったのか? しかし、だとしても不可解なところが。さらに、浮かび上がる「もう一人の容疑者」。成田は彼を庇っている? しかし、その接点は? さらに、その政治家の過去についての疑惑も浮かび上がってきて……。前半の、どちらかと言えばゆったりとした展開から、一気に急展開になっていく物語のギアチェンジが非常に印象に残る。そして、その真相に関する犯人の心情が非常に切ない。記憶があること。記憶を失うこと。それはどちらが辛いのか? そして、その双方の中での想い。その辺りが心に残る。
まぁ、過去の事件とか、その辺りについて、そんなに都合よくいくか? とか、そういうのはあるんだけど……
あと、主人公の愛梨についての過去の離婚歴とか、そういうの、やっぱりあんまり話に関わっていないよな……(せいぜい、吉澤、渋谷との漫才のネタになっているだけのような……)

No.5389

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