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消えてください

著者:葦舟ナツ



「私を消してくれませんか」 ある雨の日、僕は橋の上でサキと名乗る幽霊と出会った。彼女は、自分の名前以外は何も覚えていないらしい。「会うのは一日一時間」「またね、は言わない」 2つのルールを定めた僕らは、サキを消すために日々を共に過ごす……
なかなか解釈が難しい作品だな、というのが第一。
主人公の春人は、母を喪い、父との日々を淡々と過ごしている状況。自分の置かれた状況から歩みだせない。幼馴染は、自分の進むべき道を発見し、遠くへと歩みだそうとしている。しかし、自分は……。そんなときに出会ったサキという幽霊……
なんか、こういう形で始まると、所謂ボーイミーツガールもののように見えるし、そういう側面で語ろうと思えば多分、たかることはできる作品だと思う。思うのだけど、でも、そうじゃないよな、というのも思う。
彼女を消すための調査であるが、しかし、だからこそ、少しずつ、サキに惹かれていく春人。人生を歩んでいれば、出会いもある別れもある。それは当然のこと。けれども、それを消化できるか、割り切れるのか? そういう部分て絶対にあるし、その中で躓いてしまう、ってこともあると思う。そんな状況、さらに言えば、周囲から取り残されてしまう寂しさ……そういう部分が残った。
あんまりネタバレをするのもどうかと思うし、そもそも、凄く曖昧な感想になっているのは、自分自身が消化しきれていないから、だと思う。ただ、「さよなら」の意味を知る物語、というがまさにそうだ、というのは感じた。

No.5390

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