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―異能―

著者:落葉沙夢



自他ともに認める凡庸な高校生・大迫祐樹には、成績優秀で野球部のエースである赤根凛空と、学校一かわいい月摘知海という友人がいる。二人と仲良くしつつも、彼が思うのは、自分は二人の間を取り持つモブキャラなのだ、ということ。そんな中、知海と二人で映画に行くことになるのだが、その矢先、見知らぬ少年から「異能を持つ者」によるバトルロワイヤルへの参加を言われる……
第15回MF文庫Jライトノベル新人賞・審査員特別賞受賞作。
いや、これは凄いわ。
冒頭に書いた粗筋だと、主人公は大迫みたいに見えるのだけど、これがなぁ……
物語は章ごとに視点が切り替わるリレー方式を取っており、その都度、別の形で綴られていく。何を書いてもネタバレになりそうな気がするのだけど、とにかく、このバトルロワイヤルに参加する者たちの想いが次々と……。自分は「主人公たる存在」という自覚を持ち、そのために努力を続ける者。ただただ、自らの強さを追い求める者。この戦いに疑念を抱き、どうにか生き延びようと策を練る者。ただ、世界を煩わしく思う者。そのような中で、それぞれが死んでいく。そして、その戦いの果てに……
最初の主人公たる大迫の「自分も主人公に?」という思い。一体、この戦いは何のために行われているのか? 物語の中心になるのは、当然、各主人公たちの、目の前の戦いに向けて、なのだけど、その裏のアレコレが結びついていての決着の仕方は素直に気持ちが良い。この辺りのまとめ方の上手さは見事だと思う。
ネタバレという観点から、書けることが限られているのだけど、一つ言えるのは……
面白いよ!
ってこと。

No.5395

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