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そして、ユリコは一人になった

著者:貴戸湊太



百合ヶ原高校には、「ユリコ様伝説」と呼ばれるものがある。ユリコという名を持つ生徒には、超常的な出来事が起こる。その一方で、学校内で「ユリコ様」になれるのは一人だけ。二人以上いる場合、その名を持つ生徒も不幸な目に遭い、自然淘汰的に一人だけしか残らないのだという。そんな伝説に怯える新入生の百合子は、親友の美月にただのオカルトと慰められるのだが、同級生の「ユリコ」が屋上から転落死して……
第18回『このミス』大賞、U-NEXT・カンテレ賞受賞作。
まず言うと、この学校、ヤバすぎるだろ!(笑) ユリコ様と言う存在がおり、そのユリコ様はやりたい放題。さらに、作中、生徒が何人も死んでいるにも関わらず、すぐに学校が再会される。作中では直接、言及されていないけど、過去にもそれに近いことが起きて、「ユリコ」という名の生徒が退学などに追い込まれている、っていうことになっているわけだし……
という野暮なツッコミから始めてみたわけだけど……物語は、百合子と美月が、次々と起こる事件を目の当たりにしながら、「ユリコ様」伝説とは何か? 本当に超常現象なのか? というのを探る、という形で進行していく。「ユリコ」様伝説を崇拝する白百合の会、に遺された初代・ユリコ様の日記の秘密。
読んでいて、明らかに違和感を覚える初代の日記。さらに、ユリコ様関連の記録の空白の意味。この初代の日記の中で感じた違和感というのは、私自身も「こうかな?」と思ったのだけど、それらが次々とどんでん返しされていく様は圧巻。冒頭に書いたように、作品設定には色々とツッコミどころはあるんだけど、物語としてはしっかりと完成された一作だと思う。
それにしても、結構、後味の悪い結末だよな。

No.5418

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