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初恋セクスアリス

著者:矢野有花



母の入院のため、夏休みを曾祖母の住む見月島で過ごすことになった有紗。十年ほど前に、一度だけ訪れたことがあるのだが、当時の記憶がない有紗は、なぜか島に不安な予感を覚えていた。そんな中、有紗を邪魔者扱いする陽也、優しい行彦とも出会う。そんな中、行彦が行っている島の調査に同行することになって……
あとがきで「恋する世代の女の子向け」というコンセプトがあった、と書かれているのだけど言われてみれば確かに! という感じ。
サッカーでU18にも選ばれるくらいの選手で、しかし、ぶっきらぼうで有紗のことを邪険にする陽也。東大の医学部に通い、しかも、小説家デビューもしている行彦。勿論、どちらもイケメン。そんな二人の間で……というのは「THE少女漫画」という感じ。
とはいえ、富士見ステリー文庫作品らしく、単なる恋愛もの、ではなくて、伝奇ものとしての側面も。島につき、行彦と遺跡の調査をする中で思い出したこと。それは、十年前、「お兄ちゃん」と一緒に行った遺跡で願いを捧げた。しかし、それは同時に自らを生贄として差し出す、という約束もしたこと。相手は、母の体調を良くしてくれたり、と確かに願いは聞き届けてくれた。それは自分が……ということでもある。どうすれば、その状況を打破できるのか? そして、そのときに「お兄ちゃん」はどちらなのか? この辺りは、しっかりと伝奇ミステリとして成り立っているのは流石。
まぁ、そうはいっても基本ベースは少女漫画って感じではある。行彦は最初から有紗を優しく見守り、守ってあげようとしているし、陽也も口ではいろいろといっても……というタイプ。ときに陽也は強引なことをして、とか、そんなところも含めて。伝奇ミステリしての面もあるけど、その中での有紗の揺れ動きがメインであることを考えれば、これも味付け程度、なんだろう。解決部分もちょっとあっさり目、というか、もうちょっとじっくりと描いても良かった気はするし。でも、1巻でまとめる、ということを考えれば、このくらいでちょうどよいとも思う。
お兄ちゃんがどっちか?
これは、大体の人がピンとくると思う。話としてしっかりとまとまっており、読みやすく、楽しかった。
……このラストシーンは……
このあといっぱい……(以下略)
だよね?(ぉぃ)

No.5493

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