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ダーク・ブルー

著者:真保裕一



海洋調査を専門とする日本海洋科学機関は、科学者・奈良橋の開発チームによって作られた新型マニピュレーターの検証実験のため、潜水調査船りゅうじんを携えてフィリピン沖へと向かう。だが、突如、武装集団に襲われてしまう。船を占拠した集団の目的は、沈没船に隠された「宝」のサルベージ。パイロットの鳴海は、シージャック犯と共にりゅうじんに乗り込む……
うーん……
どうにも中途半端な印象。
ストーリー展開は冒頭に書いた通り。民族の誇りのため。民族の独立のため。そんなために宝を探す、というシージャック犯。確かに、いきなりの襲撃などはあった。銃を突き付けての脅迫もしている。しかし、決して殺すな、という命令が行き届いており、扱いも紳士的。だからこそ、信頼しても良いのではないか? という想いも。そんな中で、いざ、宝を探すためにりゅうじんは出航するが……
面白いのは、奈良原の行動かな? 天才的な研究者で、マニピュレーター開発などをいってに引き受けた人物。そんな彼は、シージャックされた、となるといきなり動いて、りゅうじんのシステムに手を加える。相手がシステムにくわしくない、とみると、口八丁手八丁で相手を翻弄し、自分の思うがままに犯人たちを操る。このあたりのやりとりは素直に面白かった。
ただ、全体を通すと、変なヒューマニズムみたいなものがあって、どうにも……。作中、鳴海自身がストックホルム・シンドロームでは? と言うのだけど、それにしても結構、あっさりと信頼しているのが腑に落ちない。そして、当然のように、犯人たちも分裂してるし。また、潜水にしても、何度か危機が訪れたりはするのだけど、なんか、ちょっと淡々としている感じ。
技術とか、そういうところは色々と調べているのだけど、物語としてはちょっと盛り上がりに欠けるかな? と。

No.5514

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