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探偵くんと鋭い山田さん 俺を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる

著者:玩具堂



入学早々、親が探偵であると口走ってしまった戸村。その結果、戸村の元へはクラスメートから相談が持ち込まれることに。そんなとき、戸村の両隣の席である山田雨恵と、雪音姉妹は鋭い推理で問題を解決していって……
これ、好きだな。
彼氏が浮気をしているんじゃないか? という相談。絶版されたミステリ小説の犯人は誰か? 絵画に突き立てられたナイフの謎。そんな謎を解いていく、という形で綴られる。
謎解き、と言っても、上に書いたように殺人とか、そういうものではなく、日常の謎……ともちょっと違う、独特な謎。そして、聞き込みくらいはするものの、尾行をするとか、そういう「探偵」らしきことはしない。色々な話などを聞いて、それについて色々と考えを巡らせて……という形で推理を披露する。どちらかというと、安楽椅子探偵に近い感じかな?
その中で好きなのは、2編目の絶版したミステリ小説の犯人は誰か? という話。問題となる本は絶版となっており、ネット書店などではプレミアがついてとてもじゃないが手を出せない。そんな中で、手に入ったのはカバーだけ。カバーには、登場人物の一覧と粗筋。そして、著者は本格ミステリの作法にこだわっている、というもののみ。そこで、「ノックスの十戒」「ヴァン・ダインの二十則」などをもとに、誰なのか、を推理する。ある意味、ものすごく無意味なもののような気がするけど、だからこそ面白い。
そして、その推理を彩る山田姉妹。姉の雨恵は、人との距離が近く、そして、ここ一番で鋭い推理を披露する。一方、妹の雪音は真面目で勉強家。だからこそ、先のエピソードで言えば、ノックスの十戒とか、ヴァン・ダインの二十則なども知っているし、謎について語るときの進行役にもなる。そんな二人に、主人公の戸沢を含めたやりとりが楽しい。しかも、双子で、それぞれに特徴があるのだけど、でも、それぞれがそれぞれについてのコンプレックスとかがあったり、はたまた戸村のことを考えて……なんていうこともあったり……。1巻の段階では、謎解きが中心になっている面があるのだけど、それでも、だんだんと双子、それぞれの想いとか、そういうのもクローズアップされてきて、謎解き部分もいれつつ、ラブコメ展開になるなじゃないか、というのを考えると2巻目以降もすごく楽しみ。

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