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異世界蹂躙 淫靡な洞窟のその奥で

著者:ウメ種



異世界から召喚された「勇者」により「魔王」は倒され十数年。魔王によって生み出された魔物も、その数を急激に減らしていた。そんな中で、知能すら持たない魔物・闇スライム。洞窟の中で小動物を吸収していたそれが、一人の老人を吸収したことで獲得したのは……「雄としての本能」。やがて、スライムは自分を討伐すべく洞窟を訪れた冒険者たちを……
元々、WEB上の官能小説レーベルであるオシリス文庫で発表された作品を再編集したもの、らしい。まぁ、最初からエロ枠であることは知っていた(ぉぃ)
コンセプトとしての面白さ、っていうのは間違いなくある。
粗筋で書いたように、知能すら持っていない一匹のスライム。しかし、吸収したものの能力を獲得し、大きくなっていくそれは、洞窟を訪れた一人の老爺を吸収したことで、人間としての知識……というか、本能というか、そういうものを獲得する。すなわち、哺乳類として生殖をし、自らの子孫を残す、ということを。そして、その本能に基づき、冒険者……の女性を……
このスライムの存在感、というのはかなり印象に残る。人間のように、何か言葉を発するわけではないし、知能があるわけでもない。ただただ、本能のままに、獲物を狩り、そして、その標的たる女性を……。性欲などがわかりやすく表される人間型のキャラクターではなく、ただただ、人間を狩って……という存在。勿論、相手の女性のことなども全く考えず……
なんというか、この辺り、例えば映画『ジョーズ』のサメとかにも共通するのだけど、意思疎通とか、そういうものが通用しない存在だからこその怖さ、不気味さ、そういうものを感じさせる。この辺の不条理さというか、そういうものの不気味さはすごく面白かった。
ただ……物語としては、結構、単調だな、と感じる部分も。何しろ、冒険者(女性)が洞窟を訪れる。スライムの存在に気付かず、餌食にされる。行方不明の冒険者が出たことで、次の冒険者が……というのが続いてしまうため。終盤、最初の女性が……というのもあるんだけど、この辺りも、その過程とかがあまりないので、なんで? という部分がどうしてもあるし。読了後に調べてみると、オシリス文庫版に比べると、性描写とか、その辺りはマイルドに改変されているらしいので、その辺りも影響しているのかな?
スライムの不気味さとか、そういうところは面白かったけど、ちょっとワンパターンになってしまったところが残念。
……まあ、ある意味、ドン引きかも知れないけど、雰囲気からすれば、本能とか、そういうところから女性が命を落とす、とか、そういうのがあっても……とすら思ってしまった(悪趣味なのは理解している)

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