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死んでもいい

著者:櫛木理宇



全6編を収録した短編集。
著者の作品は、過去、20作以上を読んでいるのだけど、『ホーンテッド・キャンパス』シリーズなどのように、登場人物などが共通した連作短編形式の話は沢山読んできたのだけど、本作のように純粋な短編作品って何気に初めてだなぁ……というのに気づいた。長編が得意な作家、短編が得意な作家。そういうのはわかるのだけど、なんか、珍しいな、というのをまず思った。
で、作品の
1編目の表題作。中学3年の不良少年が殺害された。容疑者として浮かび上がったのは、彼にイジメを受けていた要という同級生。犯行を否認しながらも「ぼくが殺しておけばよかった」という彼の真意は? 被害者と加害者、二人の関係性は? だんだんと、二人の少年の周囲へと進んでいくわけだけど……この二人の関係って……アレだよね? アレ?
2編目『ママがこわい』。名門幼稚園に入ってきたトラブルメーカーな母子。穏やかだった幼稚園の秩序が、その母子によってかき乱されていく……という、ある意味、ご近所トラブルというか、そういう感じの話なのかと思ったら……最後の最後に、一気に斜め上からの結末へとスライドしていって驚いた。
収録されている作品。人間関係のアレコレという部分は共通しつつ、日常の延長線上にありそうな出来事から、SF、ファンタジー的な要素が多く含まれたものまでバラエティに富んだラインナップになっているのを思う。この辺りは、著者の作品の幅広さ、というのを凝縮しているのかな? という風に思えてならない。もっとも、各編、あまりすっきりとしない読後感があるので、結構、モヤモヤとするとけれども。

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