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ひきこまり吸血姫の悶々3

著者:小林湖底



七紅天闘争を乗り切り、リゾート地での休暇を満喫するコマリたち。そんなコマリの前に現れたのは、「一緒に世界征服しない?」と誘いかける剣の国の将軍・ネリア。その一方、東国・天照楽土からも外交使節がやってくる。天照楽土最強の種軍と言われる少女・カルラは「一緒に世界を平和にしませんか?」と持ち掛けてくるのだったが……
これまでの物語って、テロ組織とか、そういうものの存在はありつつも、戦は一種の興行みたいなもので、アニメ『DOG DAYS』的な雰囲気があったのだけど、3巻になって、世界情勢とかそういうものがクローズアップされてきた印象。
物語の中心となるのは、冒頭、「世界征服しない?」と持ち掛けてきたネリア。何か、これだけを見ると野心の塊のように見えるのだけど、それは、コマリの人間性を確認するための行動で、真意はやはり平和な世界を、というもの。その背景には、彼女自身の出自があって……
王女として生まれたネリア。力こそがすべて、という国で、王で父はそれを避けようとしていたが、それに反発するものも。その中心人物であるマッドハルトは反乱を起こし国を奪取。力による政治を開始し、暴政を。さらに、他国への侵略も企てることに。王女ではあったが、子供ということで許されたネリアは、将軍の座まで登るものの、そんな大統領マッドハルトに反発を抱いていて……というような状況。
何というか、「この世界」の常識というのを考えると、マッドハルト、レインズハースの考えも、間違ってはいないんだよな。ただし、それは、強いものが上に立ち、弱い者はなすすべなし、という状況を伴うもので、だからこそネリア、コマリらは……っていう構図になるのは必然だと感じる。そして、そういうコマリらの行動を見ての人々の行動というのもまた……。この中で、レインズハースは、そんな中での掛け違いが産んだ悲劇ともいえるのかも。
一方で、ネリアとコマリの関係。幼いころの邂逅を覚えていて……というネリアは、コマリに期待していたんだろう。そして、その当時の彼女まま、というのがどれだけ力強かったことか。そういうところが印象に残った。
その上で、コマリの母の存在感。コマリの国の皇帝の言動……
ここが物語のカギになってきそうな予感。

No.5598

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