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君が、仲間を殺した数 魔塔に挑む者たちの咎

著者:有象利路



『塔』とだけ呼ばれる巨大な建造物。そこに挑む「昇降者」は危険と引き換えに、莫大な富を得ることが出来る。新米・昇降者のスカイツは、師であり親代わりのアブラージュ。そして、兄妹同然の仲間たちと共に、そこに挑んでいた。だが、その塔の攻略中、スカイツは魔に魅入られてしまい……
すっげぇダーク。『シコルスキ・ジーライフ』と同じ人が書いているのかよ!?
世界観は、冒頭で書いたようなもの。で、当初はすごく平和な感じ。まだまだ未熟な昇降者ではあるが、兄妹同然に育った幼なじみで結成したギルド。そして、そのリーダーで、皆の師匠兼父親のような存在のアブラージュに見守られながらの日々。心優しく、しかし、皆の個性を理解してチームを引っ張るスカイツは、リーダーとしての資質も認められる。そんな平穏な日々。しかし……
魔物に殺された。そう思って目覚めたスカイツだが、そこにはギルドの二人。そして、なぜか一緒に育ったはずの他の面々の記憶をだれも持っていない。そして、知らせるのは、自分が死ぬと、一緒にいた者の存在そのものが消え、しかし、その力を手に入れることが出来る、というもの。
ある意味では、チートと言えば、チート。けれども、そもそもが、幼馴染たちと共に、という気持ちが人一倍強かったスカイツにとっては、そのこと自体が苦痛そのもの。しかし、そんなスカイツに対し、文字通りの悪魔の囁きを与える存在。絶対に、思い通りには! と思うが……
とにかく、どんどんと孤立させられていくスカイツの状況が苦しい。スカイツに囁く存在が出してくる、その条件をクリアしようとして奮闘するが、それでどんどん……。しかも、最後の最後に出てくるのは……
序盤でしっかりと、元のスカイツがどういう存在なのか、というのが描かれているからこそ、その終盤が切ない。そして、スカイツ自身も変わらざるを得ない……。ハードすぎるよ……

No,5625

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