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ようするに、怪異ではない。 お祭り百鬼夜行

著者:皆藤黒助



妖怪嫌いのはずなのに、なぜか「妖怪研究同好会」に所属している皆人。ハル先輩に振り回されながら迎えたのは文化祭。妖怪の街・境港の学校だから、という理由で文化祭のテーマも妖怪。そんな文化祭の中で奇妙な事件が発生。生徒会長は、実は文化祭の前に、犯行予告のようなメールが届いていたことを告白し、皆人らにその阻止を依頼してきて……
シリーズ第3作。それ以降、シリーズが刊行されていないので、これで完結(打ち切り?)……なのかな?
とは言え、今作は初の長編ということになる。と言っても、予告されていた4つの妖怪にまつわるトラブルが発生し、それを解き明かしていく形なので連作短編っぽいカラーもあるのだけど。
「水虎」「覚」「野槌」「狸囃子」という妖怪をモチーフとした事件が起こるのだけど、文字通りイタズラレベルという感じの事件。というか、事件と言えるのか? というようなものまで。例えば、最初に出会う「水虎」。水族館という展示で飾られていた「松葉ガニ(ボイル済み)」。ところが、見に来た人から上がったのは「松葉ガニいないじゃん」の一言。慌てて確認に行くと、しかし、そこにはちゃんとあって……。そのまま考えると、何者かがカニを盗み、しかも戻した、ということになる。でも、どうやって? 真相自体は、イタズラとすら言えない。
そんなイタズラみたいな事件の中で浮かび上がってくるのは、皆人らが入部する以前、妖怪研究同好会にいた、という先輩の話。しかも、その先輩は、文化祭で、売り上げを盗んだ、という疑惑を受けて定時制へ。そして、そんな先輩と、イタズラが結びついていって……
今回は、ハル先輩は店番やら何やらがあって出番が少ない。けれども、そんな先輩の話などが出てくる中でだんだんとその事件の真相へ。そして、真相を知った皆人はある行動に出て……。過去の事件の概要そのものが二転三転していく様。そして、その中で、普段は色々と文句を言いつつも、ハル先輩を守りたい、という皆人の行動が印象的。結局、皆人は妖怪が嫌い、と言ってもハル先輩自体が嫌いではないし、むしろ……っていうことになるんだろう。
そして、その行きついた先。……ハル先輩、あなた……(笑) 皆人の心、ハル先輩は理解できない、ってか(笑)

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