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声優ラジオのウラオモテ#03 夕陽とやすみは突き抜けたい?

著者:二月公



「コーコーセーラジオ!」の新コーナーも評判が良く、晴れて穏やかな日々を取り戻した由美子と千佳。しかし、由美子は先の騒動の影響もあり、仕事が入らない状態。さらに、声優活動も4年目に入ろうとしており、勝負の時を迎えていた。そんなとき、神代アニメで千佳の宿敵役に抜擢され……
あ、これガチな奴だ。
……と書くと物凄く語弊のある言い回しになってしまうのだけど、これまでの2巻とはカラーの違うエピソードが入ってきた、という感じ。というのは、これまでの2巻は「声優ラジオ」ということもあり、ラジオ、アイドル活動、そして、ファンとの関係性というのが主軸と言える話。逆に言えば、「声優」としての本来の活動である演技という部分が、これまではあまり描かれてこなかった。それが、この巻で……
そももそ、受かるとすら思っていなかった大役。現場には、ベテランの声優陣が揃う、という状況。役作りはしてきたが、しかし、次々と出されてしまうリテイク。そんな由美子にベテラン声優からかけられる叱責の声。そのような中で、由美子は迷いに迷う。
これまで、自分が演じたことがないような役柄。しかも、周囲を取り囲むのは、演技の世界では自分よりもはるかに経験も実績もあるベテランばかり。当然、要求される演技のレベルもそれに伴ったもの。唯一の知り合いと言えるのは、同級生であり、ラジオでも共演する千佳のみ。しかし、だからこそ、千佳は、由美子にとってのライバルであり、そんな彼女に頭を下げたくない。だとしたら、由美子にできるのは……
別にスポーツではないのだけど、居残りでのリテイクとか、そういうのって、スポ根モノのような感じ。そして、色々と言いつつも、そういう居残りに付き合う千佳というのは、過去2巻での積み重ねがあってのものだろう。そうやって、だんだんと場にも慣れていく。しかし、由美子の最大の見せ場とも言える回の収録で……
ライバルというのをどのような存在として位置づけるのか? 先に、「これまで、声優としての演技などをクローズアップした話がなかった」という風に書いたけど、逆に言うと、この話のために、それまで描かなかったからこそ光ったようにも思う。
溜めに溜めたからこそ、の話じゃないかな? という風に感じる。

No.5659

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