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またもや片想い探偵 追掛日菜子

著者:辻堂ゆめ



日々、「推しゴト」に忙しい女子高生・日菜子。グッズを集め、SNSで情報収集をし、スケジュールから目撃情報までをこなす。そんな日菜子の「推し」だが、なぜかトラブルに巻き込まれて……
というシリーズ第2作の連作短編集。
前作は、殺人事件とか、重大な刑事事件もあったのだけど、今巻は1、2編目の話くらいで、あとは日常の中(?)でのトラブルという印象。普通に考えて、ただの(?)女子高生が刑事事件などを解決する、というのはちょっと……っていう部分があるわけで、身の丈にあったレベルになったかな、と。
その上で言うと、結構、時事ネタというか、そういう感じの話が多い印象。
例えば、3編目『クイズ王』は、文字通り、テレビのクイズ番組で活躍する現役大学生に片思いをした日菜子。そんな彼の出場するクイズ大会の観覧に出かけるのだが、ネット上では、番組制作スタッフから問題を予め教えてもらっている、という告発が出てきて……。丁度、昨今、テレビでこういうの多いよな、というのをまず思うところ。それと、ネットでの情報リークという問題を上手く組み合わせている。そして、そんなトラブルの解決について、日菜子が行ったのは……
これは、確かに、こういう方法はある! 別に、特別な技術が必要なわけではない。けれども……。真相、それが分かった後に日菜子の熱が冷める瞬間……と、話のまとまり、という意味では一番じゃないかな?
4編目『友達のパパ』は、こだわりのラーメン店の店主に対して、という話。お約束、が多いラーメン店に現れた、それを守らない客。そんな客は、そのトラブルからネットのレビューサイトに低評価をして……。これも、飲食店のレビューやらで……というのが横行しているだけに現代的。その中で、スープにコバエが……というのを解決するだのだけど、謎解きそのものよりも、その犯人の立場っていうのが印象に残った。元々、好きだから始めたレビュー。けれども、利害関係とか、そういうのもある。その中で、自らの良心も少しはあって……。この犯人の行動は褒められたものではないのだけど、でも、だからと言って全くの悪人というわけではない、という部分が印象に残った。
各編、日菜子の「推し」が変わって、トラブルを解決するけれども、最後は冷めてしまって……という流れは前作同様。ただ、その冷め方がちょっとワンパターンだったかな? というのはちょっと残念。

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