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ルパンの星

著者:横関大



泥棒一家の娘・三雲華は、刑事である夫・桜庭和馬と共に小学生になった娘・杏の育児に追われる日々。そんな中、目下の悩みは、その娘・杏が祖父母らが泥棒だと気づいてしまったこと。祖父母らが杏を泥棒に、というのを防ぎたいのだが……。一方、相思相愛だったはずの渉と突如、別れを迎えた探偵一家の娘・北条美雲はそれ以来、大スランプ。そんな中、彼女の勤める警察署管内で元警察官が殺害される事件が発生。久々に、和馬とコンビを組むことになるが……
シリーズ第4作。
ほんの少し前に第3作の『ホームズの娘』を読んだばかり、ってこともあるんだけど、そこで相思相愛だったはずの美雲と渉が破局後、っていうスタートにまず驚いた。
で、今回、華は完全に主婦業、娘の育児という部分で話が進み、犯罪などには関わらない。その一方で、犯罪は美雲、和馬という形になり、二つの物語が同時進行で進む形になっている。
で、華のパートは文字通りに子育ての悩み。泥棒一家である華の両親は、運動能力が飛びぬけており手先も器用な杏に「泥棒としての」将来を期待。目の前で盗みをしたりして、自分が泥棒であることをアピール。杏も、何となく、ではあるが、祖父母らが普通ではないことに気づきつつある。しかし、華としてはそれは避けたい事態。じゃあ、和馬の一家である警察なら……というと、そうでもない。警察官を目指すために剣道を教えてはどうか、という桜庭家の提案にも乗り気にはなれない。あくまでも、娘がやりたいことをしてほしい、と願うだけだから……。特異なシチュエーションでの悩み、というのが凝縮されたような話になっている。
一方の和馬、美雲。有能だと評判の上司が赴任し、その下で元警察官殺しの捜査が開始。しかし、どうにも美雲の動きが悪い。そんな中で、さらに元警察官が不可解な死を遂げる。元警察官同士が争い、その結果、加害者が自殺をした、として集結しそうになるが、和馬らは納得が出来ず、独自に捜査を続けて……。謎解きとか、そういう部分での魅力という意味ではこちらがメインかな? ただ、結構、強引なまとめと、その背景に……がお約束であるため、そこまでのサプライズはなかったが。
そういう意味では、物語のメインは、渉と美雲はなぜ破局したのか? ってところだろうか? 前巻で書いたように相思相愛で傍から見てもぴったりの二人。そんな二人がなぜ? しかも、双方、理由については頑なに口を閉ざしている。そこに何があったのか? ……まぁ、そんなことだろう、という気はする真相ではあるのだが……それもお約束、かな?
だんだんと、シリーズの「お約束」が定着してきたな、というのを感じる。謎解きとか、そういうものよりも、華、和馬、美雲辺りを中心にキャラクターたちの魅力、ドタバタという楽しむシリーズができあがってきたような印象を受ける。

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