FC2ブログ

〆切前には百合が捗る

著者:平坂読



中学時代から、自分がLであると実感していた白川愛結。そのことが原因となって家出してきた彼女は、従姉妹である白川京の紹介で人気作家・海老ヒカリの世話係&監視役のバイトをすることに。原稿をさぼってゲームをしたり、釣りをしたりするヒカリに翻弄されながらも、そんな日常に幸せを感じる愛結。一方のヒカリもまた……
いきなり重たい題材来たなぁ! と思ったら、途中から過去の作品の方向性に戻っていった感じ(やることはやっちゃったけど)
冒頭の粗筋で、気づく人も多いと思うのだけど、愛結をヒカリに紹介する京は、『妹さえいればいい。』の主人公の一人。なので、『妹さえ』のその後を描いた話、というような見方が出来る、とも言える。ただ、イラストレーターが違うので、イラストを見ての印象はかなり異なるけど。
で、作家モノであること、その中で、原稿の締め切りなどが迫っているのにゲームしたり、料理したり、遊びに行ったり……なんていう辺りは一緒。ただ、『妹さえ』の場合は、群像劇で色々な主人公が出てくるのだけど、本作の場合、あくまでも愛結とヒカリの関係性をクローズアップ。京が言うように、基本的に自由奔放。そして、突飛な行動などで愛結を翻弄するヒカリ。
「愛結は私の嫁!」
みたいな一種のネットスラングというか、オタク言葉みたいなものにドキリとしたり、はたまた、慣れない都会での生活をリードしてくれるヒカリに対し、愛結は心がときめいていく。しかし、家出をした経験などもあり、自分の性的指向などを表出してしまったら……そんな葛藤も。一方、ヒカリはヒカリで、家事などをしっかりとやってくれ、しかも、いじり甲斐のある愛結に心を許していき、なぜかこの先も……というような思考をしてしまう。そして、そんなヒカリは、愛結の真の想いを知って……
やっていることは『妹さえ』のそれと近い部分はあるのだけど、二人の関係性を中心に描くことで差別化はしっかりと図れている。
まぁ、人間関係みたいなところに何か隠している部分があるヒカリの真意みたいなところは、まだちょっとわからない部分があるのだけど、これは今後、シリーズ化していく中で明らかになっていくのだろうか? もっとも……ある意味、行きつくところまですでに行っている気はするのだが……

No.5700

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。

スポンサーサイト



COMMENT 0