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ONE 猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

著者:内藤了



長野と都内で発見された複数の幼児の部分遺体。それは、神話になぞられて遺棄されていた。そんな中で浮かび上がった被虐児童のカウンセリング施設を探る中、比奈子は行方不明に。残された捜査班の面々は、各地で起きた事件を繋ぐ線を必死に探す。そんな中、脱獄した佐藤都夜は比奈子への復讐心を秘めて……
シリーズ第6作。そして、前作『ZERO』から、そのまま続いての物語。
今回の話については、一言。すっげぇ、もどかしい!
こういうと何だけど、読者の側からすれば、前作『ZERO』のラストシーンで、今回の事件の犯人は誰なのか、というのは明らか。
勿論、その中で捜査班の面々が注目するカウンセリング施設の存在、というのは決して間違った捜査ではない。しかし、その施設の一体誰が? というところがちょっとズレている。だからこそ、遺体の遺棄がどのような意思を持って行われたのか? そして、それぞれの事件をつなぐ線からの突破口を目指す。さらに、比奈子の専売特許だった、中島保とのコンタクトも駆使し始めて……
と言う感じで行くのだけど、一方の比奈子自身も、自分を襲った相手の正体に気付いていない、というのが苦しい。読者の目から見れば、犯人はこの人。しかし、比奈子はその人物もまた……と考えてその相手に接する。そういう意味では、こちらもまた……。しかも、その中で、だんだんと都夜が比奈子の元へと近づきつつある、というのがわかるから余計に。
そういうわけで、これまでの、犯人が誰なのか? と言う展開とは異なり、犯人はわかっている中でいつ気づくのか? というハラハラ感を楽しむような巻になっていた、というのを感じる。無論、その中で、迫りくる都夜という最強の敵が来る前に……という時限付きで。ただ、その中で、比奈子と中島の関係性が、捜査班の中に共有されてきたり、比奈子が勘違いをしたことによって発せられるドラマがあったりで、予想とは違った展開になっていく部分もあって「そう来るか!」と思うような話も結構、あるのだけれども。
全てが明らかになってみれば、実はかなり簡単な真相と言える形。けれども、常識と言う考え方から、そこへ至ることは難しい。その辺りの匙加減とかも上手かった。

No.5720

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