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異世界蹂躙 淫靡な洞窟のその奥で2

著者:ウメ種



勇者と共に魔王を打倒した大魔導士であり、女王でもあるレディシア。彼女を悩ませたスライム・ブラックウーズは、フィアーナによって討伐された。だが、王都では、人々が突如として消失する、という奇妙な事件が発生していた。それは、王城も例外ではなく、メイドのティアナがフィアーナ帰還の直後に姿を消していて……
正直なところ、1巻の段階では結構、ワンパターンと感じたところがあったのだけど、2巻になって物語としての面白さが増したように思う。
王国にとっての脅威であった知能を持ったスライム・ブラックウーズは退治された。しかし、その一方で王都に忍び寄る影……と言う感じで物語が進んでいく。勿論、読者にはその原因がブラックウーズに起因するスライムであることはわかっている。そして、そのスライムが、王都に張り巡らされた下水網を通じて増殖し、少しずつ人々を……という状況の気持ち悪さ、怖さが印象に残るようになっている。
この作品、元々はWEBでの官能小説レーベルであるオシリス文庫で刊行された作品なので、スライムに襲われて……っていう部分がある作品なのは確か。
ただ、前巻は洞窟に巣くっているブラックウーズを退治すべく冒険者が訪れるが、「相手はたかがスライム」という油断を持っていたがために……というのが繰り返される展開。それに対して、今巻では、ブラックウーズの脅威はすでに分かっている上で、しかし、それを退治したという安堵感。さらに、何も知らない街の人々が、突如として……。同じ襲われる、にしてもいくつものパターンが用意されていて、その不気味さ、というのがより充実している。そして、ようやく街の異変に気付いたときには、既に最強の魔導士であるレティシアをもってしても手遅れになっていて……というところにまで。ただただ、生存本能だけで、その生存のためには何でもあり、というような感じの不気味さは前巻同様だし。
どうしても性描写的な部分が印象に残るのだけれども、それとは別に、ホラー小説的な面白さを見出すことが出来た。

No.5724

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