FC2ブログ

それでも、あなたは回すのか

著者:紙木織々



編集者になりたい、という夢に破れ、ソーシャルゲーム会社に就職した友利晴朝。配属されたのは、会社の看板ゲームではあるが、赤字続きで、サービス終了間際と言われるチームだった。ユーザーの声がダイレクトに届く運営現場。晴朝は、そんなゲームの世界に飲まれて行って……
と言うわけで、ソーシャルゲームの世界を舞台にした作品。
ソーシャルゲームを題材にしたゲームというとこれまでに読んだ作品は、どちらかと言うとプレイヤー視点の作品。本作はそうじゃなくて、開発・運営側の物語。
まぁ、物語として、チームでの開発だからこその役割だとか、そういう諸々。そして、パッケージのゲームとは異なり、いかに長く遊ばれ、そして、課金をしてもらうのか? というソーシャルゲームならではの問題がある。定期的に入れることでプレイヤーのプレイ、課金を促すイベント。そのためにも、様々なお金などが掛かる。また、課金を促すための道具と言えるアイテム。そのアイテムの画像を描くとしても、そこには暗黙のルールが存在していて……
自分自身は、ソーシャルゲームは一時期、ちょっとやっただけ(2年くらいやって、その間の累計課金額は数千円レベルなので、ゲーム会社には全く貢献していない人間)なのだけど、そんなわずかな経験でも、なるほど、と思った部分は多い。また、PCや、スマホの性能が日進月歩で進化しているのと同じく、長期間にわたってサービスをしているゲームというのは、そのシステムだとかそういう部分でだんだんと見劣ったものになってしまう、というのは確かにあると思う。そういう中でサービスを維持する、ということの難しさ。けれども、その中で、いよいよ会社からのメスが入りそうになって……で……。
最終的に事態の打開になったのは、このゲームの開発責任者と言える人物そのもの。各種のデータなどから、そういうのが明らかになり、そして、それこそを武器に。
物語として、上手くまとめたと思うし、また、その中で晴朝が、自分は何が出来たのか? と思う苦い思いも、っていうのも良い。けれども、ここでも一過性の解決のはず。とすれば……
続編、あるよね?

No.5733

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。

スポンサーサイト



COMMENT 0