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失恋後、険悪だった幼なじみが砂糖菓子みたいに甘い ~ビターのちシュガー~

著者:七烏未奏



付き合っていた逢田先輩が事故で死亡した。そのショックで寝込んでいた悠。そんな彼の元を訪れたのは隣人で、幼馴染の白雪心愛。理由もわからないままに険悪になっていた彼女は、悠の看病をし始めた。その日から二人の距離は近づいていって……
タイトルには「ビターのちシュガー」とあるけど、全然、ビターな感じがしないんですけど。
物語は、寝込んでいた主人公・悠の元に、幼馴染である心愛が看病に訪れるところから。いきなりの訪問。部屋が散らかっていたり、エロ本があったり……ということはあるが、それでも、悠のためにお粥を作ってくれ、しかも、その後の食事の準備まで。そんな看病のおかげもあって、何とか回復。1週間ぶりに、学校に復帰すると、今度は授業を受けていなかったから、とノートをみせてくれる。そして、そんなやりとりを通して、悠はだんだんと立ち直っていって……
悠視点だけでも、十分に心愛の心情がわかるのだけど、そこに心愛視点で、自分は悠が好きだ、というのが示される。その中で、悠に恋人が出来て、っていうのがあって、どうしても素直になれなくて……というのが示されるために、最初から思い切りベタ甘。ビターな感じがしない、っていうのは、そういうところがあったため。メッチャベタ甘やん。
……個人的には、むしろ、ビターからシュガーに、というよりも、シュガーから、物語が進む中でビターさも出てきたかな、という印象。
というのも、物語冒頭ではただ悠が「失恋した」という話なので、普通に恋人に振られた、ということなのかな? と思っていたら、恋人が亡くなった、ということが示される。心愛が、悠が大好きだ、というのは示されていて、悠もだんだんと心愛のことが、となっていくのだけど、でも、亡くなった恋人と言う存在は常にあることに。生きている人間を相手にするのならばともかく、亡くなってしまった相手には勝負のしようもない。ある意味で、勝ち目のない戦いをする、ということになるわけで、そういう意味では、だんだんとビターさが見えてきた、という感じがする。
ただ、最後の最後まで読んで、タイトルに納得。
なるほど、ビターのちシュガー、とは、そういうことか……。悠にしても、心愛にしても、前に進むしかない。となれば、ビターのちシュガーとならんことを。

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