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モルグ街の美少年

著者:西尾維新



大密室展。郊外の広大な土地を借り切って、古今東西のミステリー作品に登場する密室を再現したイベント。そのイベントの企画の一つに、ミステリーに登場しない、オリジナルの密室の謎を解け、というものがある。それを開けた者は、その密室を小説化する権利が与えられる、という。美少年探偵団は、そんなオリジナル密室の一つ、『ショートケーキ館の5つの密室』に挑むことになって……(表題作)
など、2編を収録。
作中で自ら語られているんだけどさ……既に完結しているけど、アニメ放映中だから、ということで新作を、って……
あとがきで、「シリーズ後半からミステリー路線から外れた」と言うけど、そもそも、そんなにミステリー路線はやっていない気が……。1作目とか、ひっくり返しこそあったけど、謎解きという感じではなかったし。むしろ、中盤くらいの、ある状況に対して、それぞれが推理、というか、考察を戦わせるエピソードが一番、ミステリーらしい気がする。
で、その表題作。冒頭に書いたように、イベントの、密室を開く、という謎に美少年探偵が挑む話。『力学』『心理学』『生物学』『音楽』『無学』と名付けられた5つの密室に挑むことに。130頁あまりの分量で5つプラスアルファのことを描くわけなので、そこまでの掘り下げはないかな? 最初の『力学』とかは、ある程度、議論を重ねていたけど、だんだんとおざなりになっている気がするし。
なんか、そういう部分も含めて、なんか、ファンサービス的な話と言えるのかな? という感じがする。2編目は、そもそも、謎とかっていうよりも、それぞれの会話劇をやっている、というだけの部分もあるし。ま、巻末の団員のプロフィール欄とか、そういうのも含めて、凄く軽く描いた話なのかな? と……
感想短いけど、ファンサービス的な話だな、という印象が何よりも強いもので……

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Tag:小説感想講談社タイガ西尾維新

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