著者:菊石まれほ

アミクスであるハロルドに対するわだかまりも解け、再び、電索官としての道を歩み出したエチカ。そんなときに起きたのは、RFモデルの関係者が立て続けに襲撃される、と言う事件。被害者の証言から容疑者として浮かび上がったのは、エチカの相棒であるハロルドだった……
1巻は、人間と機械、という部分があるとはいえ、ある意味ではバディモノの王道とも言える展開の話。それが、この第2巻では、一気にSF色を強めてきたな、というのを感じた。
粗筋では省いてしまったのだけど、前回の事件の中、人間に危害を加えないはずのアミクスが人に向けて発砲をした、という噂が広まっていた。特別なモデルであるハロルドら、RFは危険なのでは? そんな疑惑を持つ者もいる中での連続襲撃事件。エチカは、ハロルドがそんなことをするわけがない、と思いつつ、しかし、そもそも、そこまで信頼できる相手なのか? という思いも同居していく。
RFモデルは3体おり、1体がハロルド。残りの2体のうち、1体は前回の事件で稼働停止中。もう1体は5年前から行方不明。では、その行方不明の機体では? しかし、そもそも、人間に対して危害を加えないようになっているはず。そして、その行方不明の機体が破壊された状況で発見され……。そんな中、意外な犯人が判明する……
天才アミクス開発者の考え。そんな開発者の友であり、しかし、袂を分かった犯人。両者の間の食い違い。RFというモデルが持っているもの……
人間に近づける、というのはどういうことなのか? 作中でも疑問が呈されるように、フランケンシュタインの怪物は、人間を目指して開発されたはずだった。しかし、実際に出来上がったのは人間とは似ても似つかない怪物そのものだった。では、人間を人間たらしめるものとは一体何なのか? そして、真に人間に近づけたものにあるのは……
人間に近い存在であり、しかし、人間に対して危害を与えてはならないという制約を持つアミクス。その部分に既に矛盾が存在している。そして、究極的に人間に近づけたはずのRFには……。人間とは何なのか? という問いかけから最後の最後に明かされる真実はまさに衝撃。人間とは? 機械とは? そんなテーマを掘り下げの結末は見事だった。
No.5889

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
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アミクスであるハロルドに対するわだかまりも解け、再び、電索官としての道を歩み出したエチカ。そんなときに起きたのは、RFモデルの関係者が立て続けに襲撃される、と言う事件。被害者の証言から容疑者として浮かび上がったのは、エチカの相棒であるハロルドだった……
1巻は、人間と機械、という部分があるとはいえ、ある意味ではバディモノの王道とも言える展開の話。それが、この第2巻では、一気にSF色を強めてきたな、というのを感じた。
粗筋では省いてしまったのだけど、前回の事件の中、人間に危害を加えないはずのアミクスが人に向けて発砲をした、という噂が広まっていた。特別なモデルであるハロルドら、RFは危険なのでは? そんな疑惑を持つ者もいる中での連続襲撃事件。エチカは、ハロルドがそんなことをするわけがない、と思いつつ、しかし、そもそも、そこまで信頼できる相手なのか? という思いも同居していく。
RFモデルは3体おり、1体がハロルド。残りの2体のうち、1体は前回の事件で稼働停止中。もう1体は5年前から行方不明。では、その行方不明の機体では? しかし、そもそも、人間に対して危害を加えないようになっているはず。そして、その行方不明の機体が破壊された状況で発見され……。そんな中、意外な犯人が判明する……
天才アミクス開発者の考え。そんな開発者の友であり、しかし、袂を分かった犯人。両者の間の食い違い。RFというモデルが持っているもの……
人間に近づける、というのはどういうことなのか? 作中でも疑問が呈されるように、フランケンシュタインの怪物は、人間を目指して開発されたはずだった。しかし、実際に出来上がったのは人間とは似ても似つかない怪物そのものだった。では、人間を人間たらしめるものとは一体何なのか? そして、真に人間に近づけたものにあるのは……
人間に近い存在であり、しかし、人間に対して危害を与えてはならないという制約を持つアミクス。その部分に既に矛盾が存在している。そして、究極的に人間に近づけたはずのRFには……。人間とは何なのか? という問いかけから最後の最後に明かされる真実はまさに衝撃。人間とは? 機械とは? そんなテーマを掘り下げの結末は見事だった。
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