著者:秋保水菓

横浜を中心に、コンビニで起こった謎を扱う探偵ナイトアウルこと、高校生の春紅。彼は、2カ月前、店のトイレで店員が不審死を遂げた事件を調査するため、その現場であるアクアマート泉河店へバイトとして潜入する。春紅は、近辺で頻発する連続強盗殺人事件とのかかわりを疑うのだが……
著者の2作目となる作品。
前作は、コンビニを舞台とした作品だったのだけど、本作もそれは同様。
話の構成も結構似ている。トイレで店員が不審死を遂げた、という謎が物語の中心であるのは確か。ただ、頑なに口を閉ざしている店員たち。そして、そんな店員たちに話を聞こうとする中で起こるトラブル。トリックなども仕掛けられたそのトラブルを春紅が解き明かして話を聞くことが出来る、という形で進んでいくため、連作短編のような形式をとっているのが特徴と言える。
それぞれの謎解き自体もそうなのだけど、読んでいるとどうしても感じるのがコンビニ店員のおかれた立場というのが印象に残る。勿論、接客業であり、クレームとか、嫌な客などを相手にすることも。しかも、様々な業務を行う必要があるため、覚えることは山のようにある。そんな状況の中で、真面目に頑張る人ほど追い詰められてしまって……
それで、の、行動は色々と飛躍しすぎじゃないか、という気はするのだけど、焦点となる人物の過去などがあるだけに、完全にあり得ない、とも言い切れないなど、上手く処理されているな、と感じる。そして、その上で当初の前提が崩れたりとかする場面もあったりで、物語全体としても、どこへ転がるのかわからないスリリングさを楽しむことが出来た。
No.5946

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
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横浜を中心に、コンビニで起こった謎を扱う探偵ナイトアウルこと、高校生の春紅。彼は、2カ月前、店のトイレで店員が不審死を遂げた事件を調査するため、その現場であるアクアマート泉河店へバイトとして潜入する。春紅は、近辺で頻発する連続強盗殺人事件とのかかわりを疑うのだが……
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話の構成も結構似ている。トイレで店員が不審死を遂げた、という謎が物語の中心であるのは確か。ただ、頑なに口を閉ざしている店員たち。そして、そんな店員たちに話を聞こうとする中で起こるトラブル。トリックなども仕掛けられたそのトラブルを春紅が解き明かして話を聞くことが出来る、という形で進んでいくため、連作短編のような形式をとっているのが特徴と言える。
それぞれの謎解き自体もそうなのだけど、読んでいるとどうしても感じるのがコンビニ店員のおかれた立場というのが印象に残る。勿論、接客業であり、クレームとか、嫌な客などを相手にすることも。しかも、様々な業務を行う必要があるため、覚えることは山のようにある。そんな状況の中で、真面目に頑張る人ほど追い詰められてしまって……
それで、の、行動は色々と飛躍しすぎじゃないか、という気はするのだけど、焦点となる人物の過去などがあるだけに、完全にあり得ない、とも言い切れないなど、上手く処理されているな、と感じる。そして、その上で当初の前提が崩れたりとかする場面もあったりで、物語全体としても、どこへ転がるのかわからないスリリングさを楽しむことが出来た。
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