著者:澤村伊智

慧斗たちが暮らす平凡なニュータウン・光明が丘。そんな町に、ある一家が越してきた。「宗教の人だから」と周囲から浮いた存在であるその一家の娘・茜は学校にも来ないし、どうやら虐待を受けているらしい。慧斗は茜を救うべく「奪還屋」の元を訪れるが……
これ、ネタバレなしで書くの難しいなあ……
物語は、粗筋で書いたような慧斗が、同じニュータウンに住む少女・慧斗を助ける、という物語を綴った手記。新興宗教にはまって、そのためにすべてを捧げている両親の元、何のために使うのかわからない募金に駆り出され、しかも虐待を受けている疑いもある。そんな状況から……というのが綴られて……
で、中盤からは、時系列が現在に移ってその手記を読んだテレビディレクター・矢口がそのニュータウンを訪れる、という形へと変化する。ここで、まずいきなりのひっくり返しが繰り出される、そこまでの手記の中で描かれていること、そして、描かれていないこと。慧斗の物語が実は……
中身にはあまり触れることが出来ないのだけど、前半の手記の中で綴られていた前提。その前提が、後半・矢口の物語に移って次々とひっくり返されていく。矢口パートの冒頭で、「ああ、そうなのか!」という感じになって、納得する部分が多いのだけど、その納得した部分にも実は……というところが色々と。テンポよく、新たなひっくり返しが登場していくため、どんどん読み進めることが出来る。その辺りは流石。
物語として、宗教というのをテーマにはしているのだけど、異常性とか、そういう部分を描くというよりは、あくまでもひっくり返しの連続を楽しむテンターテインメント作品に徹した感じかな? 作中でも説明されているのだけど、作中の宗教団体の教義とかは、色々なもののつぎはぎでしかなく、普通の社会とはかけ離れているものの、この手の団体としては特別、変わったものではない、なんていうところもあるのだろうが。
うん……ネタバレなしだと、これ以上、掘り下げて書くのは難しいな……
まぁ、楽しく読めた、っていうのは間違いない。
No.6040

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
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慧斗たちが暮らす平凡なニュータウン・光明が丘。そんな町に、ある一家が越してきた。「宗教の人だから」と周囲から浮いた存在であるその一家の娘・茜は学校にも来ないし、どうやら虐待を受けているらしい。慧斗は茜を救うべく「奪還屋」の元を訪れるが……
これ、ネタバレなしで書くの難しいなあ……
物語は、粗筋で書いたような慧斗が、同じニュータウンに住む少女・慧斗を助ける、という物語を綴った手記。新興宗教にはまって、そのためにすべてを捧げている両親の元、何のために使うのかわからない募金に駆り出され、しかも虐待を受けている疑いもある。そんな状況から……というのが綴られて……
で、中盤からは、時系列が現在に移ってその手記を読んだテレビディレクター・矢口がそのニュータウンを訪れる、という形へと変化する。ここで、まずいきなりのひっくり返しが繰り出される、そこまでの手記の中で描かれていること、そして、描かれていないこと。慧斗の物語が実は……
中身にはあまり触れることが出来ないのだけど、前半の手記の中で綴られていた前提。その前提が、後半・矢口の物語に移って次々とひっくり返されていく。矢口パートの冒頭で、「ああ、そうなのか!」という感じになって、納得する部分が多いのだけど、その納得した部分にも実は……というところが色々と。テンポよく、新たなひっくり返しが登場していくため、どんどん読み進めることが出来る。その辺りは流石。
物語として、宗教というのをテーマにはしているのだけど、異常性とか、そういう部分を描くというよりは、あくまでもひっくり返しの連続を楽しむテンターテインメント作品に徹した感じかな? 作中でも説明されているのだけど、作中の宗教団体の教義とかは、色々なもののつぎはぎでしかなく、普通の社会とはかけ離れているものの、この手の団体としては特別、変わったものではない、なんていうところもあるのだろうが。
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