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どうか俺を放っておいてくれ2 なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる

著者:相崎壁際



モデル顔負けの同級生・花見辻空と共に過去に戻って始まった高校生活も早2ヶ月。クラスのギャル・星ヶ崎、男に絡まれていた花見辻を助けたことで、周囲の空気はより微妙な状況へ。そんな中、クラス委員長の白峰は、俺を文化祭の実行委員に指名して……
なんか、より、人間関係が面倒くさいことになったな! というのと同時に、基本的に皆、「良い奴」なんだな、というのを感じる第2巻。
冒頭の粗筋に書いたように、星ヶ崎、花見辻を助けた主人公の七村。ただし、星ヶ崎がラノベ好き、というのを隠すため、無理やりに七村が押し付けるように彼女のカバンに仕込んだ、ということで周囲は七村をストーカー扱い。そのため、七村のグループからは彼女に近づくな、と迫られる。しかし、なぜか押し付けられた文化祭実行委員に星ヶ崎まで参加。しかも、星ヶ崎はグイグイと七村に迫って来る。そのため、ますます周囲は疑惑を……
一方、花見辻は花見辻で、なぜか彼女を慕う同級生の角谷は七村のことをライバル視。聞けば、角谷は一度目の高校生活でも花見辻と仲が良かったものの、二度目は花見辻に対して異常なまでの執着を見せているという。人間関係などに詳しい彼女が……?
そんなところが、物語の中心になっているのだけど、花見辻、白峰、星ヶ崎が密かにファミレスに集まって、というのが出来上がり、そこでの掛け合いとかも面白くなってきた。特に、七村の過去にやった勉強会(?)の話とかは大笑いした。皆がツッコミ入れるように、それ、勉強会じゃないから。自分を犠牲にしてでも、という部分では七村の行動は真面目なんだけど、普段の会話における七村のボケのキレがどんどん増しているように感じる。
そして、そうこうする中で今回の物語は再び星ヶ崎が孤立しそうになり……
自分はラノベの主人公みたいな存在にはなれない、という七村の悩み。そんなところへアドバイスをする花見辻。そして、入学当初の危機を救ってくれた七村の行動に感銘を受けていた星ヶ崎が……。作中、見た目はともかく、星ヶ崎は真面目な奴、という七村の言葉があるんだけど、今回のエピソードってまさにそれを体現しているように感じる。そして、そういうやりとりもあって、七村への態度を改める星ヶ崎の友人たちも決して悪い奴じゃなかったし(そもそもが、星ヶ崎をストーカーから守ろう、って行動だったわけだしね) きれいすぎるかもしれないけど、でも、それが読後感の良さに繋がっているのは間違いないと思う。
ただ、意図して改変した星ヶ崎はともかく、角谷と花見辻の件などパラドックスが生じつつあるわけで、今後の話をどういう風に進めていくのか気になるところ。

No.6129

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Tag:小説感想GA文庫相崎壁際

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