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(書評)恋刃 Lancet

著者:五條瑛

恋刃 (双葉文庫―R/EVOLUTION (ご-04-05)) (双葉文庫―R/EVOLUTION (ご-04-05))恋刃 (双葉文庫―R/EVOLUTION (ご-04-05)) (双葉文庫―R/EVOLUTION (ご-04-05))
(2008/05/15)
五条 瑛

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経済産業省官僚の桑田。学生時代からの恋人と結婚し、出世争いに身をおく日々。そんなとき、ふと訪れたギャラリーで、学生時代、破天荒さに憧れた旧友、今は堀翔と呼ばれる男と再会する…。
「R/EVOLUTION」、「革命」シリーズ第4弾。
物凄く複雑になったな。これが、読んでいてまず何よりもの感想。これまでは、一人の主人公を中心にした形だったものの、今回は、桑田、そして、堀翔の二人が物語の中心的な位置にいるとは言え、多視点で展開。しかも、これまでで描かれてきた人間関係がさらに複雑に入り組んでいって頭がこんがらがりそう。
平凡であったはずの桑田の周囲で起こった事件。上司・和田の死、先輩・畠に掛かる嫌疑。巻き込まれてしまう桑田。何故、彼らは、そのようなことになってしまったのか? そして、桑田自身も、後を追う中で出会ったコールガール・リャンに惹かれていく…。一方、桑田の妻・聖美もまた、ふとしたことでであった男・亘と、ファービーへ…。
前作『心洞』の中の謎の一つであったエナの親を巡るものが、こういうところとは…。今回の『恋刃』というのは、誰の「恋」なのか、と考えても難しい。それぞれが、そこへと堕ち、そして、刃に切り刻まれていくのだから。結果として、自らと同じ世界へと足を踏み入れてしまった桑田に対する堀翔の嘆きが切ない…。
しかし…サーシャの狙いが、非常に遠大で…。パイトゥーン、和田剛の過去と、サーシャの思惑。どこまで行くのやら…。

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COMMENT 2

そら  2008, 06. 25 [Wed] 14:58

>サーシャの狙いが、非常に遠大で…。パイトゥーン、和田剛の過去と、サーシャの思惑。どこまで行くのやら…。

ホント,どこまで行くのでしょ~??
ちゃんと10冊でまとまるのかなぁ。
革命は起こるのかなぁ。その後のことも描かれるのかなぁ。
なんか,そんな根本的なところから心配になる,壮大な物語になってきましたよね~。
頑張れ,五條さん♪なのです(*^_^*)

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たこやき  2008, 06. 26 [Thu] 01:20

そらさんへ

もう中盤まで来ていて、まだ何も見えていない、と言う形のだけに、本当、10冊で完結できるのか? という風に思いますよね。
もともと壮大な、というのは思っていましたけど、こうやって読んでいくと改めて感じます。

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  •  「恋刃」五條瑛
  • 「革命シリーズ」第4弾。 公務員・桑田惣一夫妻が登場人物として加わることで、 もつれた糸がさらに絡まります。 サーシャの目指す「革命...
  • 2008.06.25 (Wed) 14:54 | 日だまりで読書