高3で免許を取った。可愛くない後輩と夏旅するハメになった。
- 04, 2022 21:06
- や行、ら行、わ行の著者
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著者:裕時悠示


「せんぱい、免許取ったんですか?」 高3、校則違反の免許を取り、塾帰りの妹を迎えに行った僕は、僕を目の敵にする風紀委員の後輩・鮎川あやりに見つかってしまう。夏休みに北海道へ旅行……そんな夢も終わり、かと思いきや、「わたしが運転技術を確認します」と言い出して……
まず、衝撃だったのはあとがきにあった「今どきはクルマの免許も持ってない人が多いから、身近なテーマじゃない」「ご時世もあるし、旅なんかしたくない」という言葉。そんなことってあるの? 車離れがどうのこうの、とは言われるけど、自動車自体は身近なもののように思えるのに……
という本編と関係のない枕を入れてみたところで本編。
物語としてはタイトルのまんま、なんだけど、まず言えるのは、主人公の廉太郎にしても、ヒロインであるあやりも、凄く真面目ってことだろう。
主人公の廉太郎が免許を取った理由。それは、父が急死し、家業として営んでいるコンビニ経営が母だけになってしまった。妹の塾への送り迎えとかに必要だし、高校を卒業後はそのまま家業を手伝うことに決めた。だとすると車を運転できた方が良い。また、そうなると今後、どこかへ長期間の旅に行くのも難しい。だからこそ、高3の夏休みに旅に行きたい。作中、本人は「普通なんて」みたいなことを言って格好つけているけど、凄く普遍的で、納得できる内容。ところが、そんな姿を風紀委員のあやりに見つかってしまう。
けれども、あやりもまた、そんな話を聞いて言わないことを約束。それどころか……
読んでいれば一目瞭然なのだけど、あやりは最初から廉太郎を困らせる気はない。それどころか、廉太郎を慕っている様子すらうかがえる。だからこそ、一見、いちゃもんに思えるリクエストを。それは一緒にいたい、ということの裏返し。そう思うようになった理由も明らかになって……
読み終わってみると、この1巻というのは、序章という感じだろうか。主人公の廉太郎がなぜ免許を取ったのか? 彼とあやりを通じてのアレコレ。そして、いよいよ、夏休みに一緒に旅行へ……。最初から好感度MAXみたいな状態ではあるのだけど、旅の中で、「まだ」厄介者みたいな感じの廉太郎に対するあやりに対する想いとか、そういうものがどう変化していくのか、というのを楽しみに待ちたいと思う。
No.6203

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
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「せんぱい、免許取ったんですか?」 高3、校則違反の免許を取り、塾帰りの妹を迎えに行った僕は、僕を目の敵にする風紀委員の後輩・鮎川あやりに見つかってしまう。夏休みに北海道へ旅行……そんな夢も終わり、かと思いきや、「わたしが運転技術を確認します」と言い出して……
まず、衝撃だったのはあとがきにあった「今どきはクルマの免許も持ってない人が多いから、身近なテーマじゃない」「ご時世もあるし、旅なんかしたくない」という言葉。そんなことってあるの? 車離れがどうのこうの、とは言われるけど、自動車自体は身近なもののように思えるのに……
という本編と関係のない枕を入れてみたところで本編。
物語としてはタイトルのまんま、なんだけど、まず言えるのは、主人公の廉太郎にしても、ヒロインであるあやりも、凄く真面目ってことだろう。
主人公の廉太郎が免許を取った理由。それは、父が急死し、家業として営んでいるコンビニ経営が母だけになってしまった。妹の塾への送り迎えとかに必要だし、高校を卒業後はそのまま家業を手伝うことに決めた。だとすると車を運転できた方が良い。また、そうなると今後、どこかへ長期間の旅に行くのも難しい。だからこそ、高3の夏休みに旅に行きたい。作中、本人は「普通なんて」みたいなことを言って格好つけているけど、凄く普遍的で、納得できる内容。ところが、そんな姿を風紀委員のあやりに見つかってしまう。
けれども、あやりもまた、そんな話を聞いて言わないことを約束。それどころか……
読んでいれば一目瞭然なのだけど、あやりは最初から廉太郎を困らせる気はない。それどころか、廉太郎を慕っている様子すらうかがえる。だからこそ、一見、いちゃもんに思えるリクエストを。それは一緒にいたい、ということの裏返し。そう思うようになった理由も明らかになって……
読み終わってみると、この1巻というのは、序章という感じだろうか。主人公の廉太郎がなぜ免許を取ったのか? 彼とあやりを通じてのアレコレ。そして、いよいよ、夏休みに一緒に旅行へ……。最初から好感度MAXみたいな状態ではあるのだけど、旅の中で、「まだ」厄介者みたいな感じの廉太郎に対するあやりに対する想いとか、そういうものがどう変化していくのか、というのを楽しみに待ちたいと思う。
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