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ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います4

著者:香坂マト



4年に1度行われる「闘技大会」。その担当となってしまった受付嬢は、地獄の様な激務が待っている。それを担当するのは、ベテランの受付嬢。自分には関係ない……そう思っていたアリナだったが、なぜか担当に選ばれてしまう。優勝賞品の純遺物に八つ当たりをした結果、それが壊れてしまい……
今回は、結構、前半、後半でイメージが変わった感じ。
前半は粗筋で書いたように、4年に1度の闘技大会の受付嬢に選ばれてしまったアリナの奮闘。4年に1度という大会で数多くの冒険者が受付を行う。しかも、その激務と、4年に1度という頻度の少なさもあって、以前の担当者からの引継ぎ資料などもない。担当者は、一からやり方を考え、試行錯誤しながら何とか業務をこなす状態。そして、担当を外れれば、もう……という形なので引き継ぐ気もない。そんな理不尽な状況での苛立ちとかに笑ってしまう。
……いや、実際にそうだろうな、と思う。普段のギルドでの受付とシステムそのものが違うのに、それに気づかず、いつも形で申請にやってくる冒険者たち。「それではダメ」と言っても納得せずにゴネられる。行列に並んでいるときに、いつもと違うのだ、とわかれば……ということで、張り紙などをしておけば……と思い、張り紙などを用意するのに、それを読んじゃいない冒険者たちにイライラ……。そういうの絶対にあるし、何なら自分も似たようなことを経験しているので滅茶苦茶共感した。その中で、一線級の冒険者のはずのジェイドが献身的に手伝い、それに甘えるようになっていくアリナ。ちょっとは打ち解けてきたな、っていうのも感じる。
そんな中で、優勝賞品を壊してしまったアリナ。ごまかすには、自分が優勝して、それを手にすること。ジェイドたち「白銀」のメンバーとして大会に参加することに。そんな中、闇ギルドが暗躍を始めて……
そこからは、どちらかというと影の薄い「白銀」のジェイド以外の面々、ロウの掘り下げ。闇ギルドが暗躍する中、不可解な行動をするロウ。そして、彼の正体……。最初に書いたように、影の薄かったロウがいきなりクローズアップされたことでちょっと唐突に感じたところはあるけど、色々と裏にあることが分かってくる話、という感じになるのかな?
最後の最後に、アリナ自身の過去にも話がクローズアップされていくような部分もあるし、少しまとめに入ってきた感もある。

No.6320

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Tag:小説感想電撃文庫香坂マト

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