5A73
- 07, 2022 12:24
- や行、ら行、わ行の著者
- 0
- 0
著者:詠坂雄二


2017年7月7日の朝、一人の男性が都内を走る地下鉄に飛び込んで死亡した。遺体に不審な点はなく、自殺として処理された。ただ一つ、不可思議な文字の様なものを記したタトゥシールが付いていたことを除けば……。そして、そんな不可思議なタトゥシールをつけた自殺者は、これが4人目だった……
読み終わって一言。著者は、こういう作品も書く人だったよなぁ……
物語は、不可解な文字の様なタトゥシールをつけた自殺者について調べる警察側の視点と、その自殺者たちの視点を繰り返すことで進行していく。そして、どちらにしても最大の謎は、そのタトゥシールの表すものは何なのか?
その文字は「日非」(非の上に日があるもの。表紙に描かれている「罪」のような形をした文字) JIS規格を作る際に、文字として登録はされたものの、典拠不明で、読みも、意味もまた与えられていない幽霊文字。なぜ、そんな文字をタトゥシールにして身につけていたのか? そして、それは何を意味しているのか? 言語学者から意見を聞き、さらに、様々なアプローチからそれは何なのかを考察する。例えば、何かの形を模したのではないか? はたまた、他の意味が? そもそも、なんで、自殺者がそれをつけているのか?
この文字はこういう意味なんじゃないか? そんな考察については、色々な案が出てくる。しかし、なぜそれが自殺につながるのかは全くわからない。
で、それは警察だけでなく、自殺者視点でも同様。時系列の問題で、警察視点では自殺したことが明らかになっている人々。しかし、彼らは互いに繋がりがある、ということはわかるものの、その視点を見る限りでは自殺する様子は見えない。ただ、時系列的に先に自殺することになる相手が、例の文字を気にかけていることを知る。そして、自分もまた、その文字について考え始めるのだが……
そんな中で、その自殺した人々を追っている人物の存在がクローズアップされ、それが誰なのかも明らかになるのだが……
ある意味で、「そんなのアリ!?」という真相ではある。あるのだけど、著者の作品を追いかけている身としては「あ、そっちに行ったのか」くらいの感じ。まぁ、投げつけたくなる人もいるだろうな、とは思う。
No.6338

にほんブログ村
この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。
2017年7月7日の朝、一人の男性が都内を走る地下鉄に飛び込んで死亡した。遺体に不審な点はなく、自殺として処理された。ただ一つ、不可思議な文字の様なものを記したタトゥシールが付いていたことを除けば……。そして、そんな不可思議なタトゥシールをつけた自殺者は、これが4人目だった……
読み終わって一言。著者は、こういう作品も書く人だったよなぁ……
物語は、不可解な文字の様なタトゥシールをつけた自殺者について調べる警察側の視点と、その自殺者たちの視点を繰り返すことで進行していく。そして、どちらにしても最大の謎は、そのタトゥシールの表すものは何なのか?
その文字は「日非」(非の上に日があるもの。表紙に描かれている「罪」のような形をした文字) JIS規格を作る際に、文字として登録はされたものの、典拠不明で、読みも、意味もまた与えられていない幽霊文字。なぜ、そんな文字をタトゥシールにして身につけていたのか? そして、それは何を意味しているのか? 言語学者から意見を聞き、さらに、様々なアプローチからそれは何なのかを考察する。例えば、何かの形を模したのではないか? はたまた、他の意味が? そもそも、なんで、自殺者がそれをつけているのか?
この文字はこういう意味なんじゃないか? そんな考察については、色々な案が出てくる。しかし、なぜそれが自殺につながるのかは全くわからない。
で、それは警察だけでなく、自殺者視点でも同様。時系列の問題で、警察視点では自殺したことが明らかになっている人々。しかし、彼らは互いに繋がりがある、ということはわかるものの、その視点を見る限りでは自殺する様子は見えない。ただ、時系列的に先に自殺することになる相手が、例の文字を気にかけていることを知る。そして、自分もまた、その文字について考え始めるのだが……
そんな中で、その自殺した人々を追っている人物の存在がクローズアップされ、それが誰なのかも明らかになるのだが……
ある意味で、「そんなのアリ!?」という真相ではある。あるのだけど、著者の作品を追いかけている身としては「あ、そっちに行ったのか」くらいの感じ。まぁ、投げつけたくなる人もいるだろうな、とは思う。
No.6338

にほんブログ村
この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。
スポンサーサイト