王様のプロポーズ２ 鴇羽の悪魔

著者：橘公司



世界最強の魔女・久遠崎彩禍としての生活にも慣れてきた玖珂無色。そんなある日、「庭園」とは違った魔術師育成機関との交流戦の代表メンバーに選ばれてしまう。周囲が騒然とする中、今度は大人気動画配信者であり、相手校のメンバーでもある鴇嶋喰良に気に入られ「彼ピ」として紹介されてしまって！？
魔術師とか、そういう設定があるから全く想定していなかったけど、動画配信サイトとか、実は思い切り現代的な世界だったのね。そして、喰良は、その人気配信者。やってることと言えば、水着でスライム風呂に入る……とか、なんか、そんな配信者いるよなあ……
そんな中、無色は、交流戦の代表に選ばれてしまい、しかも、喰良の彼氏として紹介されてしまう。しかし、無色は、自分の身体である彩禍に夢中。なぜか、無色を巡っての争いに……（ただし、自分を巡って、自分と喰良が対決する、ということに）　そんな戦いをしながらも、交流戦が開始。しかし……という流れに。
前巻から続いて、無色は基本的に彩禍に対して気持ち悪いくらいの愛情を注ぐ。久遠崎彩禍というサインを手で触れることで興奮する。……黒衣じゃないけど、「人類には新しすぎる」よ……
その一方での喰良。いいね、このキャラクター。結構なウザ絡みキャラで、しかも、唯我独尊という形で周囲を巻き込んでいく。しかも、結構、ドジだったりするところもあって、とウザいんだけど、何か憎めない。表紙イラストが、喰良なんだけど、そんなキャラクター性にピッタリなキャラデザだな、というのも思う。
そんなこんなで、交流戦になるが……という流れになっていくわけだけど、タイトルからして黒幕が誰なのか？　というのはわかると思う。ただ、代表には選ばれたけれども、魔術師としての技量は全く足りない無色。そして、その無色の精神が宿っている彩禍になっての戦い……と終盤のバトルも楽しかった。しかも、ブラコンな無色の妹・瑠璃ともフラグを立てまくっているし。
今回のまとめだと、喰良は今後も出てきそうだし、キャラクターがどんどん魅力的なのが揃ってきな、という感じがする。

Ｎｏ．６３４５


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