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掟上今日子の忍法帖

著者:西尾維新



ニューヨーク・セントラルパークで殺人事件が発生。凶器は、忍者の武器である手裏剣。目撃証言から、ニューヨーク市警の刑事・キャステイズ警部補が上司のリバルディ警部と共に尋ねたのは、忘却探偵の掟上今日子で……
とアメリカを舞台にした3編を収録したシリーズ第14作。
粗筋で書いたのが1編目『手裏剣』。セントラルパークで起きた殺人の凶器は手裏剣。そこから犯人は忍者では? ということで、近くで目撃された日本人女性の掟上今日子に事情聴取をして……という話なのだけど、この話に関しては、今日子が忘却探偵だからこその弱点、というのを感じさせるエピソードと言える。一度眠ってしまうと記憶がなくなってしまう。故に、長期戦となる調査などはできず、様々な可能性を探るしかない。その中で妥当性の高いものを見つけるのだが……。このエピソードに関しては、そんな弱点が露になった話のように感じる。
2編目『兵糧丸』。ブロードウェイの舞台上で、一人の役者が死亡した。その死者は栄養失調による死で、胃の中には「兵糧丸」という薬の様なものが……。しかも、同様の形での死者がそれ以外にも3名出ていた……
個人的には、このエピソードが一番好きかな? 胃の中に残されていた「兵糧丸」の正体は何なのか? そして、被害者たちの間に繋がりはあるのか? そんなところを中心に推理が進んでいく。忍者が活動をするときに非常食の様な形で持っていたという兵糧丸。それだけを見ると、少ない食料で腹が膨れそうだが、役者の卵が、というにはちょっと不可解。また、ダイエット食だとすれば、美味しいというのは食べ過ぎてしまうはず……。そういう考察が非常に楽しかった。
その上で、前巻から引き続いての今日子の正体に関するアレコレが。
何しろ、ニューヨーク市警のキャスティズらが掟上今日子に接触するにあたり、FBIの上層部から色々が注文したり、実質、不法滞在状態なのに見逃されたり……。文字通り、世界の上層部からマークされるような人物である、ということが綴られる。
されている。ここまでの謎解きを、という話だったのに、前巻辺りからカラーが変わってきた、というのを感じずにはいられない。

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Tag:小説感想西尾維新

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