著者:海山蒼介


コードネーム「ブラックキャット」として仕事をする暗殺者・黒木猫丸。彼の元に入ったのは伝説の殺し屋「紅竜(レッドドラゴン)」の居所が判明した、というもの。早速、紅竜がいるという高校へと潜入する猫丸だったが、編入初日、隣の席となった竜姫紅音から「待っていたぞ! 私と同じ闇を生きる者よ!」と声をかけられ……
第27回スニーカー大賞・特別賞受賞作。
うん、これは見事な勘違いコント!
最初に書いてくと、主人公の猫丸が編入した学校に伝説の殺し屋がいる、というのは、彼の師匠であり養父が猫丸を学校に行かせるために吐いた嘘。しかし、猫丸はそのことを知らないため、どこかにいると思っている。そして、編入早々、「闇を生きる者」、さらには「ブラックキャット(黒木猫丸なので、そこをノリで略しただけ)と実は真実を喝破した紅音を彼女が自称するように「紅竜(竜姫紅音をノリで略しただけ)」と思い込む。
まあ、この作品のポイントって、主人公の猫丸が世間知らず、っていう部分なんだと思う。紅竜を倒す、という目的はあるけど、周囲の生徒を巻き込むな、と言われたことで編入時の挨拶で「死にたくない者は俺に近づくな」とか言うから、紅音に同類と思われる。アニメとか、そういう文化を全く知らないので、そういった言葉遣いをする人がいる、みたいなことを知らない。そのため、紅音の会話の表現にいちいち過剰に反応する。さらに深読みしすぎて、すべて自分が試されていると勘違いしてしまう。……よく暗殺者として活躍出来ていたな……
もっとも、紅音に誘われた映画デートで、映画に夢中になっている隙に……と思いつつ、映画の内容に夢中になってしまい、という辺りを考えると猫丸自身が結構、チョロいってことになるんだろうけど。
ある意味で、この作品は、勘違いネタですべてを貫いた、という剛速球のような作品。それだけに、このままだとパワーダウンしそうな気がしないでもないのだけど、ラストシーンで紅音が「黒猫は本当に違う世界の人っぽい」と気づいたような描写がある。そこで、この関係性がどう変わるのかが楽しみ。
No.6455

にほんブログ村
この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。
コードネーム「ブラックキャット」として仕事をする暗殺者・黒木猫丸。彼の元に入ったのは伝説の殺し屋「紅竜(レッドドラゴン)」の居所が判明した、というもの。早速、紅竜がいるという高校へと潜入する猫丸だったが、編入初日、隣の席となった竜姫紅音から「待っていたぞ! 私と同じ闇を生きる者よ!」と声をかけられ……
第27回スニーカー大賞・特別賞受賞作。
うん、これは見事な勘違いコント!
最初に書いてくと、主人公の猫丸が編入した学校に伝説の殺し屋がいる、というのは、彼の師匠であり養父が猫丸を学校に行かせるために吐いた嘘。しかし、猫丸はそのことを知らないため、どこかにいると思っている。そして、編入早々、「闇を生きる者」、さらには「ブラックキャット(黒木猫丸なので、そこをノリで略しただけ)と実は真実を喝破した紅音を彼女が自称するように「紅竜(竜姫紅音をノリで略しただけ)」と思い込む。
まあ、この作品のポイントって、主人公の猫丸が世間知らず、っていう部分なんだと思う。紅竜を倒す、という目的はあるけど、周囲の生徒を巻き込むな、と言われたことで編入時の挨拶で「死にたくない者は俺に近づくな」とか言うから、紅音に同類と思われる。アニメとか、そういう文化を全く知らないので、そういった言葉遣いをする人がいる、みたいなことを知らない。そのため、紅音の会話の表現にいちいち過剰に反応する。さらに深読みしすぎて、すべて自分が試されていると勘違いしてしまう。……よく暗殺者として活躍出来ていたな……
もっとも、紅音に誘われた映画デートで、映画に夢中になっている隙に……と思いつつ、映画の内容に夢中になってしまい、という辺りを考えると猫丸自身が結構、チョロいってことになるんだろうけど。
ある意味で、この作品は、勘違いネタですべてを貫いた、という剛速球のような作品。それだけに、このままだとパワーダウンしそうな気がしないでもないのだけど、ラストシーンで紅音が「黒猫は本当に違う世界の人っぽい」と気づいたような描写がある。そこで、この関係性がどう変わるのかが楽しみ。
No.6455

にほんブログ村
この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。
スポンサーサイト