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絶対に俺をひとり占めしたい6人のメインヒロイン season1. さて、誰から振ろうか?

著者:石田灯葉



「荷物は少ない方が良い。物も人間関係も」 最低限の人付き合いしかしない人脈ミニマリストの高校生・平川真一。父が率いるグループに反感を持っている彼は、亡き母の遺言により、母が経営していた結婚ビジネスを引き継ぐ権利を手に入れる。だが、そのためには結婚をしていないとならない。真一は、結婚相手を探すための「恋愛留学」に参加することとなり……
動画配信サイトとかでやっている「恋愛リアリティショー」みたいな感じのノリの作品、と言った感じだろうか?
冒頭に書いたように、母が経営した結婚ビジネスの会社を継ぐため、恋愛留学なるものに参加することとなる真一。集められたのは、人気アイドル、動画配信者、女優という面識のない有名人3人と、幼馴染にしてストーカー、義妹、元カノという既知の3人の計6人。それぞれ、同じ建物で共同生活をし、そこから脱落者を決めていき、最終的に生き残った相手が結婚相手となる、というルール。
結構、色々と詰め込んできたな、という感じがする。最初から6人の花嫁候補がおり、ルールで決められたデートなどをして……と物語が進んでいくのだけど、その中で色仕掛けなどの「表面」と、その背景にある「本音」という二つの側面を持っている。そんな中で主人公の真一は、その本音の部分を見出しながら決めていくことに。しかし、そんな中で「ズルをしている者がいる」という怪文書が届き……
本音を探る、という部分と、怪文書で綴られた「ズルをしている者」探し。それぞれのデートなどを描きつつも、意外と推理ものとしての側面を持っており、その中でそれぞれのキャラクターが掘り下げられていく。なんか、かなり推理力、観察力とかがあるんだよな、というのを感じる。また、ヒロインは6人いるのだけど、それぞれの個性とかもしっかりと描かれている。これだけ人数がいると存在感が薄くなったりするキャラクターが出そうなものだけど、そういうのは全く感じなかったし。
ただ……
物語として1巻で一人が脱落、という形になると、だんだんとダレていきそうな気がする。以前、大雑把な設定としては近いものを読んだことがあるだけに。そこをどう回避するか、というのが大きな課題かな?

No.6619

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Tag:小説感想角川スニーカー文庫石田灯葉

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