著者:しめさば


両思いであることを確認した吉田と後藤。しかし、あと一歩が踏み出せない。そんな中、大学進学のため、沙優が上京してきた。吉田は、自分の後藤への想いを強くしつつも、再会した沙優の存在に安心感を覚えていることを自覚する。そんな中、後藤には仙台への異動の辞令が出て……
1年4カ月ぶりに読んだ後藤さんの物語の後編。……と言いつつシリーズ完結編となったのだけど。
上巻の感想で、「面倒くせぇな!」という風に書いたのだけど、それは相変わらず……というか、むしろ悪化しているような。
沙優との再会、さらに、後藤自身の異動。そんな中で、吉田への想いを成就させねば、という思いに焦れる後藤。しかし、じゃあ、何かをするのか、と言えば……。東京と仙台。距離がある、とはいえ、新幹線を使えばそこまで離れている、とも言えない距離。吉田が仙台へと赴いてのデートをしたりとかはしている。しかし、どうしてもその想いを素直に伝えることができない二人。
一方で、大学進学で上京してきた沙優。同じ部屋で過ごした半年間。そんな時間で培われた関係性。実家へ戻ってからの沙優の日々を聞き、吉田はその成長に目を見張る。一方で、沙優との生活の中で自炊をするなどするようになった吉田の側の変化に喜ぶ沙優。そんな沙優との再会を喜ぶあさみ。そんな日々に、かつての楽しい日々を見出す吉田もまた存在している。沙優の自分に対する想い、というのは感じつつも……
吉田自身、かつての、ただ仕事をしては帰宅してそこで眠る、という生活から沙優との日々を過ごして変化をしてはいる。
けれども、文字通りにすべてが変わった沙優。自分の目標に向けて前進を始めたあさみ。それまでの、「適当に」から「全力で」へとなった三島と言った面々と比べると微々たるもの。というか、肝心なところでは足踏みしかしていない、ともいえる。そんな吉田を最後に送り出すことになったのは……
正直なところ、「Another side story」というタイトルもあって、番外編、スピンオフという風に意識していたのに、これで完結とは? というのが裏表紙の粗筋を読んだ段階では思ったのだが、なるほどな、という感じ。吉田にとって、あくまでも保護者として見ていた沙優。憧れだった後藤。そんな両者の関係性というのが明らかにされたからこそ、ここで終わる、というのがベストだったのかな? と言うのを感じる。
No.6769

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
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両思いであることを確認した吉田と後藤。しかし、あと一歩が踏み出せない。そんな中、大学進学のため、沙優が上京してきた。吉田は、自分の後藤への想いを強くしつつも、再会した沙優の存在に安心感を覚えていることを自覚する。そんな中、後藤には仙台への異動の辞令が出て……
1年4カ月ぶりに読んだ後藤さんの物語の後編。……と言いつつシリーズ完結編となったのだけど。
上巻の感想で、「面倒くせぇな!」という風に書いたのだけど、それは相変わらず……というか、むしろ悪化しているような。
沙優との再会、さらに、後藤自身の異動。そんな中で、吉田への想いを成就させねば、という思いに焦れる後藤。しかし、じゃあ、何かをするのか、と言えば……。東京と仙台。距離がある、とはいえ、新幹線を使えばそこまで離れている、とも言えない距離。吉田が仙台へと赴いてのデートをしたりとかはしている。しかし、どうしてもその想いを素直に伝えることができない二人。
一方で、大学進学で上京してきた沙優。同じ部屋で過ごした半年間。そんな時間で培われた関係性。実家へ戻ってからの沙優の日々を聞き、吉田はその成長に目を見張る。一方で、沙優との生活の中で自炊をするなどするようになった吉田の側の変化に喜ぶ沙優。そんな沙優との再会を喜ぶあさみ。そんな日々に、かつての楽しい日々を見出す吉田もまた存在している。沙優の自分に対する想い、というのは感じつつも……
吉田自身、かつての、ただ仕事をしては帰宅してそこで眠る、という生活から沙優との日々を過ごして変化をしてはいる。
けれども、文字通りにすべてが変わった沙優。自分の目標に向けて前進を始めたあさみ。それまでの、「適当に」から「全力で」へとなった三島と言った面々と比べると微々たるもの。というか、肝心なところでは足踏みしかしていない、ともいえる。そんな吉田を最後に送り出すことになったのは……
正直なところ、「Another side story」というタイトルもあって、番外編、スピンオフという風に意識していたのに、これで完結とは? というのが裏表紙の粗筋を読んだ段階では思ったのだが、なるほどな、という感じ。吉田にとって、あくまでも保護者として見ていた沙優。憧れだった後藤。そんな両者の関係性というのが明らかにされたからこそ、ここで終わる、というのがベストだったのかな? と言うのを感じる。
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