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魔女に首輪は付けられない

著者:夢見夕利

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貴族階級が独占していた魔術の大衆化。それに伴い激増した魔術犯罪に対抗するため、皇国は魔術犯罪捜査局を設立した。そんな捜査局にあって「血塗れのローグ」と呼ばれるローグは、上司ヴェラドンナの策略により「第六分署」へ転属することに。そこは、かつて皇国に災いをもたらした魔女たちと共に事件を捜査する部署だった。首輪により魔力を制限された魔女たちの中、「人形鬼」ミゼリアとコンビを組むことになり……
第30回電撃小説大賞・大賞受賞作。
結構、王道という感じがする。冒頭に書いた形で、物語の設定というのをしっかりと認知させ、さらにローグが所属することになった第六分署の癖の強い面々を強調する。何かにつけてローグをおちょくってくるミゼリアに振り回されながらも、異名とは裏腹にひたすら真面目なローグの捜査。その中で培われていく二人の絆。そんな二人が追う事件の背後にいる二大貴族と呼ばれる存在との対決へ……
王道の流れだからこその安定感と、やり取りの楽しさがまず印象に残る。
残るんだけど……読み終わって一番、印象に残るのは、その第六分署のメンバーの一人・カトリーヌなんだよな。
先に書いたように、クセが強い……言い換えれば、問題児ばかりの魔女たち。その中にあって、「聖女」と呼ばれ人々を守ってきたが、しかし、それを守り切れずに……という過去を持っているカトリーヌ。ミゼリアは、そんな彼女のことを嫌っている。登場シーンなどから考えれば、真面目なカトリーヌと、そうとは言い難いミゼリアの性格の違いとか、そういう部分から相いれない……なんていう風に思っていたら……
こいつ、とんでもない奴だった!
ローグとミゼリアの関係性って言うのが物語のメインの話のはずなのに、その彼女が抱えているものが表出してからは、そちらばかりが印象に残ってしまうんだもん。主役を食う、っていうのは、こういうことなんだろうというのを実感することができた。
勿論、ローグとミゼリアの関係性はしっかりと描かれているのだけど、でも、ね……という感じで。

No.6923

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Tag:小説感想電撃文庫夢見夕利

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